(※写真はイメージです/PIXTA)

SDGsは、Sustainable Development Goalsの頭文字をとったもので、日本語では持続可能な開発目標と翻訳されている。株式会社電通による2022年4月の「SDGsに関する生活者調査」※1では認知率86%という結果であり、認知度は高まっている。しかし、企業による取り組み度合いの差は大きく、取り組んでいる企業と取り組んでいない企業(取り組んでいるように見せているだけのSDGsウォッシュを含む)との格差は広がるばかりである。今回、企業がSDGs経営を導入して持続可能なビジネスモデルを構築する方法を3回にわたって紹介する。第1回はSDGs経営とはどのようなものか、なぜ取り組むべきなのかを紹介する。

企業に求められるのは創造性とイノベーション

SDGsについて様々な企業の方とディスカッションをさせていただくと、「改めてSDGsと言わなくても、我々は過去からすでに取り組んでいる」というお言葉を多く耳にするようになった。自社の製品やサービスは顧客の課題解決につながるからこそ支持され、取引が継続しているということである。既存の事業活動が顧客の課題解決につながっているという認識に反論はしない。しかし、ここで考えていただきたいことが2つある。

 

1つ目は、SDGsの取り組みの一方で、社会課題を生み出している活動は無いかということである。例えば、顧客の役に立つ製品を作り出す工程において排出された二酸化炭素などによる環境への負荷に十分配慮できていたかなどが挙げられる。これからも顧客の課題、社会の課題に対する解決策を、事業を通じて提供し続けることに企業価値を見出していくことに変わりはない。

 

しかし、その生み出し方にも目を向け、企業価値の厚みと深みを増す活動が、未来の企業戦略にとって大変重要になる。

 

2つ目はより大切な考え方であるが、世界中の企業がこれまでも顧客の課題に真摯に取り組み、貢献する事業を行ってきた結果が17のゴールに代表される「積み残された課題」という形になっているという現実についてである。端的に言うと、現状のままでは不十分なのだという正しい危機感を持つことである。

 

世界中の企業が課題を解決する事業を行っているにもかかわらず、世界のサステナビリティに懸念を示す状況になっているのはなぜだろうか。世界中のすべての企業が根本的に上流から下流までのビジネスモデルを見直し、パートナーシップのもと創造性とイノベーションによる貢献価値の変革を迷うことなく推進しなくては解決しないのである。大きな視野で自社がどのように課題解決へ取り組むのかを見直していただきたい。

 

われわれ企業は「なぜSDGsに取り組むのか」「何をどのようにSDGsで実現するのか」を経済・社会・環境の三側面で明確にする必要がある。今こそ、そうした大きな視点に立って行動に移していきたい。

 

SDGsはきれいごとの思想ではない。未来の環境や社会や経済のために必要不可欠で、誰もが例外なく取り組まなければいけない世界を巻き込んだ“行動”なのである。掲げるだけではなく“行動”することが重要である。ここにビジネスチャンスがある。

 

今、SDGs経営へ本気で取り組むことが5年後10年後の価値ある企業を創るのである。

 

(参考文献)
※1 電通 SDGsに関する生活者調査
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0427-010518.html

※2 持続可能な開発のための2030アジェンダ
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000101402.pdf

※3 VUCA
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとったもので将来の予測が困難な状態の意味

 

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