故・エリザベス女王の葬儀、現地はまるで“プロレス会場”…イギリス人の「イメージと違いすぎる」国民性【元国連職員が暴露】

故・エリザベス女王の葬儀、現地はまるで“プロレス会場”…イギリス人の「イメージと違いすぎる」国民性【元国連職員が暴露】

昨年9月8日、イギリス国民に愛されていたエリザベス女王(エリザベス2世)が崩御しました。日本でもさかんに報じられ、さぞイギリス国内では神妙な空気が流れていたのだろう……と思いきや、そんなイメージとは「真逆」であったと、元国連職員の谷本真由美氏はいいます。日本では考えられない、王室に対するイギリス国民の「驚きの態度」についてみていきましょう。

エリザベス女王が崩御しても「いつも通り」のイギリス

2022年は夏休みが終わったら、エリザベス女王陛下が崩御されるという歴史的な事件が起きてしまいました。イギリスの雰囲気は、日本で昭和天皇が崩御された時とはだいぶ違いました。

 

喪の期間は崩御から葬儀までの10日間とたいへん短く、ミュージカルや音楽イベントなどはそのほとんどが通常どおりで、ビジネスも学校もいつもどおり。お店も9月19日の葬儀の日は休みになるところもあったが、全国で喪に服すわけではありません。また崩御に関して話題にする人も実に少ないのです。

 

王室に対するイギリス国民の「驚きの態度」

私が崩御の際に地元のイギリスにいてドン引きしたのが、王室に対する認識が、特に若い世代の間ではかなり変わっているということでした。

 

とにかく日本に比べると、王室に対する態度がメチャクチャに軽いのです。はっきりいって、葬式ではなくパリピがウェイウェイと騒ぐフジロックのあのノリです。

 

崩御後にイギリスの多くの人々がバッキンガム宮殿と女王の住居であるウィンザー城の前に集い、お悔やみを伝えようとしておりました。ところがここで大変驚かされたのは、新しい国王であるチャールズ三世とカミラ妃、さらにウィリアムとハリー夫妻が登場した際の人々のリアクションです。

 

一般のイギリスの人々は柵を乗り越えて王族の人々に触るとか握手を求め、スマホで自撮りをしまくりそれをすぐさまネットに載せ、まるで「YouTuber」気取りです。中年のオバハンに至ってはチャールズ三世を捕まえていきなりチュー!

 

これは上皇さまに謎の手紙を押しつけたあのメロリンQこと山本太郎もドン引きのアクションです。ブッチャーに空手チョップをお見舞いするプロレスファン、また先頃亡くなられたアントニオ猪木にビンタを食らわせられるのではなく、猪木をガチで殴りつけるDQNの100倍ぐらい上をいっておりますね。さすがイギリス、さすがDQN集積地!

 

周りにセキュリティが山盛りでもどうでもいいと思っている国民。さすが全国民ヤンキー化が進むイギリスらしいリアクションであり、私的には見ていて胸熱でした。

 

次ページ王族との写真は「SNSのネタ」に…

本記事は、谷本真由美氏の著書『世界のニュースを日本人は何も知らない4(ワニブックスPLUS新書)』より一部を抜粋し、再編集したものです。

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