「フレンドリーなアメリカ人」は日本人の幻想…笑顔の裏に隠された「恐ろしさ」【元国連職員が解説】

日本人にとって、アメリカ人は明るく社交的なイメージがあります。しかし、一見ニコニコしているように見えても「本当の意味では、アメリカ人はフレンドリーではない」と、元国連職員の谷本真由美氏はいいます。なぜでしょうか。本記事では、日本人の知らないアメリカの真実について、詳しくみていきましょう。

アメリカ人がフレンドリーな真の理由

日本人は、アメリカ人は実にフレンドリーだと思い込んでおり、日本の英語の教科書にもやたらとフレンドリーなアメリカ人が登場します。

 

英会話を習いにいく日本人は、英語を喋れるようになるにはアメリカ人のように毎日明るく楽しくフレンドリーにしなければならないと思っているようです。

 

一生懸命にアメリカ人風のジェスチャーを身につけ、見るからに根暗でオタクの人が「は~い、あなたは先週末は何をしたのかしら」などと白々しい会話を実に熱心に学ぶのですが、元来がねっとりと暗い日本人なので思いっきり浮いています。

 

さて、みなさんに教えておきたいのは、アメリカ人はそんなにフレンドリーではないということです。

 

もちろんアメリカ人は初対面の人にも気軽にあいさつをして、まるで長年の友人のようにし生活の話をどんどんしまくり、「あなたの髪型は素敵よね」などと日本人だと親しい友人でもなかなか口に出せないことを言ってしまったりします。矯正しまくった白い歯をちらりと見せて、レジでも子どもの送り迎えでも常にニコニコしています。

 

ところがいろいろ喋っているように見えてもアメリカ人の会話はかなり表面的です。間違っても、真剣に政治問題を語ったり、食材の調理方法について検討したことを話したり、家の遺産相続の揉め事とかを話したりしては絶対にいけません。

 

また「週末はジョギングしていたよ」「家族とバーベキューしていたよ」と“リア充”生活を送ったと答えるのが前提になっているので、正直に「一日中アニメを観ていた」「離婚訴訟の話をしていた」などと答えてはいけません。

 

アメリカ人がベラベラと雑談している中身は、あくまで差し障りのないどうでもいい事柄で、しゃべっている内容はどうでもよいのです。そしてニコニコしているからといって相手が自分に対して好意的というわけではないのも要注意です。雑談も笑顔もあくまで社交辞令にすぎません。裏ではボロクソに言っていることがよくあります。

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    著述家

    著述家。元国連職員。1975年、神奈川県生まれ。シラキュース大学大学院にて国際関係論および情報管理学修士を取得。ITベンチャー、コンサルティングファーム、国連専門機関、 外資系金融会社を経て、現在はロンドン在住。日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど世界各国での就労経験がある。

    ツイッター上では、「May_Roma」(めいろま)として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、漫画、料理。

    著書に『世界のニュースを日本人は何も知らない』(ワニブックス)、『キャリアポルノは人生の無駄だ』(朝日新聞出版)、『日本が世界一「貧しい」国である件について』(祥伝社)、『不寛容社会』(ワニブックスPLUS新書)など多数。共著として『添削!日本人英語』(朝日出版社)などがある。

    著者紹介

    連載元国連職員が語る!日本人が知らない「世界のニュース」

    本記事は、谷本真由美氏の著書『世界のニュースを日本人は何も知らない4(ワニブックスPLUS新書)』より一部を抜粋し、再編集したものです。

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