(※写真はイメージです/PIXTA)

在宅医療が有効なのは、患者さんの通院が困難な場合に限りません。たとえば、医師の処方どおりに薬を服用できていない場合など、通院治療では把握しづらい、生活実態に応じた支援が必要なケースでも在宅医療は効果的です。今回は、うつ病を患っている90代女性の事例から、ねりま西クリニックの大城堅一院長が詳しく解説します。

患者本人・家族の感想

最近はBさん自身も回復を実感しており、頭を覆っていた雲が晴れたよう、目の前が明るく見えると感想を述べています。以前は部屋にこもって寝ている時間が長かったのですが、最近は日中に少しずつ散歩や買い物に出る気力が戻っています。

 

Bさんの抑うつ症状が軽快し、娘さんに電話がかかってくる回数も減少しました。会話の内容も穏やかになり、娘さんも気分が楽になったということです。

 

主治医の解説

実はBさんの娘さんも仕事や介護のストレスが重なってうつ病を患っており、母娘でつらい状況が続いていました。通院治療では患者が薬を飲めていないといった生活状況は把握しづらいですが、在宅医療であれば医師が患者の生活に入っていき、生活実態に応じた支援ができます。

 

精神科専門医が適切な薬を見極めて主治医に伝え、主治医の処方を守って服用することで症状が改善し、患者の家族も含めて生活全体を立て直すことができました。

 

 

大城 堅一

医療法人社団星の砂 理事長

ねりま西クリニック 院長

 

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※本連載は、大城堅一氏の著書『自宅で死を待つ老人たち』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

自宅で死を待つ老人たち

自宅で死を待つ老人たち

大城 堅一

幻冬舎メディアコンサルティング

最期まで充実して「生きる」ために 超高齢社会における在宅医療の 新たな可能性を説く―― 在宅医療は“ただ死ぬのを待つだけの医療"ではない。 患者が活き活きと自宅で過ごし、 外来と変わらない高度な医療を受けられ…

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