老後の資産形成に適した「おすすめ金融商品」2選
次に、老後の資産形成に適した「おすすめ金融商品」をご紹介します。
おすすめ金融商品(1) インデックスファンド
あなたが老後の資産形成をしていくにあたり、最もおすすめできる金融商品がインデックスファンドです。なかでも私がおすすめしたいのは、世界中の株式に投資するインデックスファンドです。
3章でもお伝えしましたが、世界中の株式に投資することで世界の成長を取り込むことが可能になります。
現在、世界の人口は約80億人です。2030年には約85億人、50年には約97億人と予測されています。その後80年代に104億人程度でピークに達し、2100年までそのレベルに留まると予測されています。
世界の人口が増えるということは、世界経済もそれに伴って成長することを意味します。当然、企業利益の総和もそれに伴って増加することになります。だから、世界中の株式に広く投資することによって着実にリターンが得られるわけです。
今後も短期的にはコロナ禍のような一時的な混乱や停滞、リーマンショックのような景気後退と株価の下落もあるでしょう。しかしながら、長期で見ればそれらを乗り越え、世界人口の増加と世界経済の成長、それに伴う世界の企業の利益成長と株価上昇は続くものと考えます。
具体的な商品も挙げておきましょう。
・SBI・全世界株式インデックス・ファンド
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
・楽天・全世界株式インデックス・ファンド
これらの商品は、運用管理費用が低く、純資産額も大きいのでおすすめです。
おすすめ金融商品(2) 個人向け国債
何よりも安全性を重視する人には、個人向け国債がおすすめです。
元利金は国が保証し、途中で売却することも可能です。
なかでも、変動金利型10年満期の個人向け国債は、一般的な預貯金よりも金利が高く、今後金利が上昇しても連動して利率も上昇しますので、特におすすめです。
前述した「債券投資」の項もご覧ください。
資産形成に取り組むことは、老後のお金を増やすことの他に、もう1つ意義があります。それは、「インフレヘッジ」です。
インフレヘッジとは、インフレ(物価上昇)によって、通貨の価値が相対的に減少するリスクを回避することを指します。
みなさんも実感されていることだと思いますが、22年に入ってから物価が上がっていて、年後半の消費者物価指数は前年に比べて3%程度上昇しました。物価が3%上昇するということは、昨年1万円で買えていた商品が1万300円出さないと買えないということです。
預貯金しか保有していないと、ほとんど金利がつかないので1万円は1万円です。
つまり、インフレ(物価上昇)になると、お金の価値は実質的に減少していくことになるのです。
これを阻止するには、株式や不動産、実物資産等で運用し、インフレ率(物価上昇率)以上の利回りを上げることが対策になるのです。
濵島 成士郎
株式会社WealthLead
代表取締役