銀行員「あの会社は色んなところと浮気している…」じつは金融機関に“悪い印象を与えている”会社の特徴2つ

銀行員「あの会社は色んなところと浮気している…」じつは金融機関に“悪い印象を与えている”会社の特徴2つ
(※画像はイメージです/PIXTA)

お金のことを気にすることなく会社を運営できれば気楽でしょうが、現実は残念がらそうではありません。経営に携わるかぎり、いつ何時でも資金繰りは切り離せない問題です。2020年に世界が一変してから、お金のことにより向き合わざるをえなくなった社長は数多くいるはずです。多くの経営者が必要とするお金に関する知識と、考え方について、大林誠一氏が著書『社長のためのお金のトリセツ』(かざひの文庫)で解説します。

取引銀行を選ぶときのポイント

基本は「大中小」=「都銀・地銀・信金」

金融機関とお付き合いするにあたって、押さえておくべきポイントがあります。ここでは、お付き合いをする金融機関の組み合わせについてお話しします。

 

ビジネスを展開していくことを考えるのであれば、大中小、つまり都市銀行(大)、地方銀行(中)、信用金庫(小)の3つを取引先として持っておくことが一番の理想です。ただし、取引を広げるタイミングもあるので、まずは地元の地方銀行または信用金庫にお金の入出金を集中させましょう。

 

取引があることをかならず見られるので、まずはそこを押さえておきます。

 

まずは1行に集中し、取引実績をつくる

次の動きは、ビジネスの今後の展開によっても変わってきます。たとえば今後も地元を相手にビジネスを展開するのであれば、地方銀行と信用金庫くらいのお付き合いでいいでしょう。

 

一方、地方の会社でも全国区、つまり関東・関西方面にも取引が発生するようになったのであれば、都市銀行も1行はお付き合いしておいたほうが望ましいですね。なお、都市銀行や地方銀行と比べて信用金庫のほうが、地域密着型のため、融資の審査は比較的にゆるやかな傾向があります。

 

いずれにしても、その都市銀行、地方銀行、信用金庫の3つとお付き合いをしておくのが最善策です。もちろん、事業規模や創業年数、規模、ビジネスの段階にあってこれから何を目指すかにもよってきます。つまり、段階を追うことも大切なのです。

 

新設の会社であれば、あまりいろいろな金融機関に浮気をせずに、1行にお金の出入りを集中させて、実績を見せられるようにしたほうがいいでしょう。

 

金融機関や調査会社にいつ調査されてもいい状態

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

金融機関に提出する可能性がある書類は“すぐに提出する”

金融機関や調査会社が調査に入る際に、オフィスなどがあまりにも乱雑でいると印象が悪くなります。社長の服装や人となりだけではなく、会社のなかも見られているものです。ですから、会社の大小に関わらず、あまりにも整理整頓ができていなければ、「きちんと管理できているのだろうか?」という印象を与えてしまいます。

 

オフィスは、いつ・誰が来てもいいようにしていなければいけません。書類の管理も非常に重要です。とくにお金関係の書類や請求書は、いつでも見せられる状態にしておいてください。

 

資料を提出するように言われたときに、データであればパソコンで見せられますが、問題は発行した請求書、もらった請求書、経理関係などといった、紙の書類のほうです。書類の管理がきちんとできているかどうかを含めて、チェックされます。社員の電話対応にも、社長の姿勢や考え方があらわれます。すべて見られると思ったほうがいいでしょう。

 

それ以外では、調査会社の評点なども、影響があります。すべての項目に数字などが載っていないからと言って、金融機関がお金を貸してくれないなどということはありませんが、調査会社の評価はひとつの参考指標であることを、意識する必要があります。

 

経営を盤石にするには、外部の人にいつ見られても問題ない状態をつくっておくのが理想です。

※ 本連載は、大林誠一氏の著書『社長のためのお金のトリセツ』(かざひの文庫)より一部を抜粋し、再編集したものです。

社長のためのお金のトリセツ

社長のためのお金のトリセツ

大林 誠一

かざひの文庫

2020年に世界が一変してから、お金のことに向き合わざるをえなくなった社長は数多くいるはずです。 お金に対する基本の考え方、税金の扱い方、融資や資金繰り、雇用に関する知恵、交渉や未来の戦略のこと…。 お金から目を…

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