コロナによる接触忌避の影響もあり浸透した「QRコード決済」。かつては苛烈なキャッシュバック還元率を競う「ペイ戦争」もありましたが、今は勝ち残った数社で市場をシェアしている状態です。それぞれにはどんな特徴があるのでしょうか。※本連載は、経済ジャーナリストの酒井富士子氏の著書『キーワードでまるごとわかる お金の教科書』(株式会社Gakken)より一部を抜粋・再編集したものです。

QRコード決済】カードと併用でポイントがお得に!

スマホアプリを使った新しい決済方法

アプリで表示したQRコードを店員にスキャンしてもらうことで決済します。高還元率キャンペーンによって利用者が一気に増えました。

 

QRコード決済は、スマホにアプリを入れればすぐに使い始められる手軽な決済方法です。使える店やWEBサービスは増えていますし、公共料金の支払いができるようになったことも利便性を高めています。自治体にもよりますが、住民税・固定資産税、国民健康保険料、水道料金など、請求書をスキャンするだけで、QRコード決済による納付ができます。ポイントが貯まるし、手数料もかからなくて、いいことずくめです。

 

一時期、「〇〇ペイ」が乱立し、キャッシュバックの還元率を競い合う状況が続いていました。「ペイ戦争」とも呼ばれた過度な競争がありましたが、今では生き残った数社に絞られています。

 

最も知名度が高いのはPayPayでしょう。同じソフトバンクグループの、Yahoo!ショッピングやPayPayモールで高い還元率のキャンペーンが頻繁に行われています。ファストフードやカフェなどでの5%還元や、抽選で100%還元といったキャンペーンもあり、強いインパクトを保っています。

 

NTTドコモのdポイントを貯めている人なら、d払いを使うといいでしょう。d払いのチャージにdカードを用いれば、ポイントが二重取りでお得です。

 

au PAYはPontaポイントが貯まります。au PAYカードと併用することでポイントの二重取りが可能です。

 

楽天ペイなら楽天ポイントが貯まるので、普段から楽天を使っている人におすすめです。

 

いずれもポイント還元率は0.5~1.5%で、同じ企業グループのサービスやクレジットカードを併用した場合、還元率がアップします。どのQRコード決済を使うか迷ったら、いつも貯めているポイントやクレジットカードと同じブランドのものを選ぶと、メリットが大きくなるはずです。

 

[図表1]

 

 ★Point 

 

□ いくつもの「〇〇ペイ」があったが、生き残ったのは数社のみ

□ いつものクレジットカードやポイントと同ブランドがおすすめ

 

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キーワードでまるごとわかる お金の教科書

キーワードでまるごとわかる お金の教科書

酒井 富士子

学研プラス

「稼ぐ」「貯める」「使う」「殖やす」といったお金にまつわる基本中の基本をとことん平易に解説した1冊。 お金の扱いは、そもそものしくみや背景を知らないとなかなか思い通りにいかないもの。とくにメディアや金融機関など…

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