【分散投資】投資対象を多様化し、リスクを軽減
投資信託によって幅広い種類の商品、幅広い地域の商品に分散投資すれば、価格変動のリスクを減らすことができます。
投資で失敗するリスクを減らすためには、特定の金融商品や株の銘柄に絞って集中投資するのではなく、株式と債券といった幅広い種類の商品、または国内と外国など、幅広い地域の商品に分散投資することが大切になります。
投資の格言に、「卵を1つのカゴに盛るな」というものがあります。例えば、日本株という1つのカゴに集中投資していた場合、日本株がひっくり返ってしまうと卵は全て割れてしまいます。しかし、日本株以外にも債券や不動産など、複数のカゴに分散投資していれば、日本株のカゴがひっくり返ったとしても、他のカゴに入れていた卵は守られるわけです。
このように、1つの商品に集中して投資をすると、資産運用がうまくいかなくなったときに、その影響は非常に大きなものになります。分散投資で投資対象商品を複数組み合わせることにより、価格変動のリスクを抑えることができるのです。
とはいえ、個別株で複数の銘柄を保有しようとすれば、大きな元手資金が必要となってきます。投資信託の積立投資なら、少額からさまざまな資産に分散投資することができるわけです。
投資信託にはさまざまな商品があり、株式や債券、金など多彩な金融資産に分散投資できるバランス型や、全世界の株式に投資できる全世界株式型などがあります。
下記の図表4は、全世界株式型の投資信託と、日本株式型の投資信託に20年間毎月1万円投資した運用結果を表したものです。この20年間にはリーマンショックなどの危機があったにもかかわらず、資産が増えています。このように、「長期・積立・分散」の原則に従って投資を行えば、資産は増えていく可能性が高いのです。
★Point★
□ 幅広い対象に分散投資することで、リスクを抑えられる
□ 投信の積み立てなら少額で分散投資が可能
酒井 富士子
経済ジャーナリスト