(※写真はイメージです/PIXTA)

投資には、常に「損をする恐怖」がついて回ります。損失のリスクを軽減するには、投資のスタイルを精査することが大切です。ここでは、「長期投資」「分散投資」について解説します。※本連載は、経済ジャーナリストの酒井富士子氏の著書『キーワードでまるごとわかる 投資の教科書』(株式会社Gakken)より一部を抜粋・再編集したものです。

分散投資】投資対象を多様化し、リスクを軽減

投資対象を多様化してリスクを軽減する

投資信託によって幅広い種類の商品、幅広い地域の商品に分散投資すれば、価格変動のリスクを減らすことができます。

 

投資で失敗するリスクを減らすためには、特定の金融商品や株の銘柄に絞って集中投資するのではなく、株式と債券といった幅広い種類の商品、または国内と外国など、幅広い地域の商品に分散投資することが大切になります。

 

投資の格言に、「卵を1つのカゴに盛るな」というものがあります。例えば、日本株という1つのカゴに集中投資していた場合、日本株がひっくり返ってしまうと卵は全て割れてしまいます。しかし、日本株以外にも債券や不動産など、複数のカゴに分散投資していれば、日本株のカゴがひっくり返ったとしても、他のカゴに入れていた卵は守られるわけです。

 

このように、1つの商品に集中して投資をすると、資産運用がうまくいかなくなったときに、その影響は非常に大きなものになります。分散投資で投資対象商品を複数組み合わせることにより、価格変動のリスクを抑えることができるのです。

 

とはいえ、個別株で複数の銘柄を保有しようとすれば、大きな元手資金が必要となってきます。投資信託の積立投資なら、少額からさまざまな資産に分散投資することができるわけです。

 

投資信託にはさまざまな商品があり、株式や債券、金など多彩な金融資産に分散投資できるバランス型や、全世界の株式に投資できる全世界株式型などがあります。

 

下記の図表4は、全世界株式型の投資信託と、日本株式型の投資信託に20年間毎月1万円投資した運用結果を表したものです。この20年間にはリーマンショックなどの危機があったにもかかわらず、資産が増えています。このように、「長期・積立・分散」の原則に従って投資を行えば、資産は増えていく可能性が高いのです。

 

[図表3]

 

[図表4]

 

 

 ★Point★ 

□ 幅広い対象に分散投資することで、リスクを抑えられる

□ 投信の積み立てなら少額で分散投資が可能

 

 

酒井 富士子
経済ジャーナリスト

キーワードでまるごとわかる 投資の教科書

キーワードでまるごとわかる 投資の教科書

酒井 富士子

学研プラス

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