※画像はイメージです/PIXTA

お子さんから見て「うちの親、そろそろ自宅での生活は難しい」と感じたとき、いきなり老人ホームへの入所を勧めても、親御さんは「自宅で最期まで暮らす」「まだ早い」「自分で考える」などと、なかなか理解してくれないものです。親子ともに納得できる方向で進めるための方法を老人ホーム選びのコンシェルジュが解説します。年末年始で家族が集まる機会が得られたらチャンスです。

「素敵な場所がある」というポジティブな話題から入る

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話し合いが成功した家族が実際に行った、話のきっかけづくりを紹介しましょう。

 

●老後はどこに住みたいかを親子で話した。「海の見える場所」「南国」「高層マンション」などの回答から、そうした場所にある老人ホームがあることを親に伝えた。

●友人の親御さんが入居している老人ホームに遊びに行ったところ、ホテルライクな素晴らしい場所だったと写真を見せた。

●高齢となった著名人が「設備とサービスに優れた老人ホームで快適な生活を送っている」というテレビ番組を録画し、親と一緒に見た。

●近所にできた老人ホームが予約待ちになっているという話題から、近年の老人ホームがリゾートホテル並みに素晴らしいという話をした。

●老人ホームが地元の住民を招いて行うイベントに親を誘った。

●事前に姉妹で老人ホームの試食会に参加し、そのときの話をきっかけにした。

 

これらは実際の家族の例です。「老人ホームに入ったほうがいい」と直接的に勧めるのではなく、第二の人生を豊かにしてくれる場所ということをわかってもらうのが目的です。「介護施設」という言葉は使わず、「今後の住まい」といった表現にすると雰囲気が和らぎます。

 

もちろん、親御さんの気持ちの中には「いよいよ、そういう時期か」という寂しさも生まれますが、素晴らしい環境の老人ホームを見て、想像していたものとは違うと驚かれるケースは少なくありません。

自宅との違いを「安心感」や「満足度」で評価する

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親御さんの心がほぐれたら、自宅と老人ホームの違いについて話をしましょう。病気やけがをしたときにすぐに駆けつけてくれる安心感や、身の回りのことを任せて自由に過ごせる満足感を伝えます。美味しい食事、ペットと暮らせる、趣味を続けられる、買い物に自由に行ける、友人ができるなど、親御さんが幸せを感じられることを最優先に話を進めるのがポイントです。

 

親御さんの体調が悪化したり、介護度が高くなったりすると、急いで老人ホームを決めなければならず、親子ともに納得できない場所での暮らしが始まってしまうこともあります。「そろそろ……」とお子さんたちが考えているのであれば、年末年始のタイミングで話を切り出してみてはいかがでしょうか。

 

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本連載は、株式会社パセリが運営する「MY介護の広場 老人ホームを探す『高級老人ホーム特集』」内の記事を転載・再編集したものです。

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