「つながり」が分かれば論理的思考が育まれる
本書は、“筋道立てて考えること”を重点とし、論理的思考を学べるように構成してあります。たし算からスタートし、ゴールである2次方程式にたどり着くまで、関連する内容のつながりを考えながら学ぶことができます。これまで、別々の単元であると考えていたものが、1つにつながる面白さを体感していただくことができます。
このつながりが分かれば、数学を中心とする第四次産業革命の時代に勝ち残れる基礎の力が身につきます。
実は、著者自身、小学校の算数から、本書のように学んでいたわけではありません。高校時代に数学が分からなくなり、中学数学や算数に立ち戻り、数学の論理をつないでいきました。高校時代に多くの問題集を解いたわけではありませんが、算数から高校数学までを論理的につなげて理解することに取り組みました。そして、数学が1つにつながってくると同時に、論理的思考が習慣化され、数学だけでなく、他教科の成績も伸びました。
論理的に深く掘り下げて考える習慣が身についたことは社会人になってから大いに役立ちました。数学的思考は、データ分析、マーケティングなど数字を扱う分野だけでなく、営業、広告、製造やプロジェクトマネジメントにも役立つからです。
数学といえば、数式や数字というイメージが強いかもしれませんが、本書で重点的に学んでいただきたいことは、繰り返しになりますが、数式を扱う方法を論理的に深く考えることです。競争が激しい現在、小手先だけのテクニックでは生き残ることが難しくなっています。自分らしさ、自社らしさを追求するためにも、深く考える重要性は一層、高まっています。是非、深く論理的に考える力を磨いていただきたいと思います。
猛スピードで変化していくカオスの時代を生き抜く武器を身につけましょう。中学数学は、ビジネスのみならずさまざまな生活シーンで、きっとあなたを助けるものとなるでしょう。