お金に困らないためには、お金を「上手に稼ぐ」・「減らさない工夫をする」・「賢く貯める」という3つの柱が重要であると、企業経営コンサルティングを行う、(株)プレジデンツビジョンの代表取締役・石原尚幸氏は指摘します。3つの柱を実践するうえで身につけるべき考え方、方法について著書『父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方』から、親と子どもの対話形式で、分かりやすく解説します。
収支を記録してフィードバック
「測るだけダイエット」の原理を応用
体重を毎日測るだけで体重が減る「測るだけダイエット」って知ってる?
「毎日体重を測って、その体重を記録していく」というだけのダイエット法。
「そんなことで体重が減るの?」
そう思うかもしれないけれど、じつはこれがとっても効果がある。
なぜか? 毎日体重を測ることで、体重の増減にいち早く気がつくことができ、体重を減らすための行動がすぐにできるからなんだ。
体重が増えていれば「あ、少し増えすぎているな」と気がつき、ごはんを少し減らしたり、普段はエレベーターで上がっているところを階段で上がってみたり、体重を減らすための行動をするようになり、結果、体重が減っていく。
これが、「測るだけダイエット」が成功するからくり。じつは、お金も同じで、お金を何に使っているかを見ている人と、まったく見ていない人の、どちらが使うお金が減らせるかというと、きちんと見ている人なんだ。
理屈は測るだけダイエットと同じ。日々、お金が何に使われているかを見ていれば、
「あれ、思ったよりお金が減っているな」
と早く気がつくことができる。そうすれば、
「今月はお菓子の量を減らそう」
「ジュースを買うのをやめておこう」
というように、すぐに節約するための行動ができるよね。
「もしもう一度、そのお金が使えるなら、同じものに払うか?」
このときの、使ったお金をチェックするときのコツをいっておくと、
「もし、もう一度そのお金を使うとしたら、本当にそのお金を使うだろうか?」
と自分に質問するといい。
この質問を自分にすると、
「このときペットボトルのお茶を買ったけれど、水筒にお茶を入れておけば買う必要はなかったな」
「おやつに500円も使っているけれど、よくよく考えたら結局食べ切れなかったのもあったな。よし、今月は300円で済まそう」
といった前向きな振り返りが出てくると思う。
この振り返りができればしめたもの。
こうしてお金の使い方を見直していくことで、次からは無駄なお金は使わなくなる。
石原 尚幸
株式会社プレジデンツビジョン 代表取締役
イラスト/瀬川尚志
株式会社プレジデンツビジョン 代表取締役
1973年、愛知県名古屋市生まれ。
コーヒー卸商「石原珈琲商会」の三男として育つ。幼少の頃から父の配達についていき、「明日の売上がなかったら、お前の目の前のごはんは食べられないんだぞ」と言葉をかけられていたのが、商売の原点。上智大学経済学部経営学科卒業後、大手石油元売に入社。日本一ガソリン代が安い激戦区に担当営業として赴任。赤字となってしまった大手特約店にて、2年間で3億円のV字回復を実現したことが評価され、31歳で社長賞を受賞。34歳で独立起業後は、現場で培った経営ノウハウにファイナンシャルプランナー資格(1級FP技能士)、MBA修得で得た知見も併せ、成果にコミットするV字回復メソッドを体系化。「売上に偶然はあるが、利益に偶然はない」という理念のもと、社外にいるものの、社長の傍らに寄り添う「社外参謀」としてクライアントのビジョン実現へ邁進している。直近では「父が子に伝える13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方」を上梓し、お金と賢く付き合うやり方と考え方をわかりやすく伝える活動も行っている。
【公式サイト】
株式会社プレジデンツビジョン:https://presidents-vision.com/
ジャパンコンサルティングファーム株式会社:http://www.japan-cf.com/
【資格等】
・1級FP技能士
・ビジネス・ブレークスルー大学大学院MBA(経営管理修士・専門職)
【主催する団体】
・ジャパンコンサルティングファーム(株) 代表取締役会長
・五つ星★メンバーシップ 主宰
【著書】
『社長!お金は「ここだけ」押さえれば会社は潰れない〜2枚のシートで利益とキャッシュを確実に残す!(ダイヤモンド社)』
『父が子に伝える13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方(三笠書房)』
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連載子どもに伝えたい!お金に一生困らない3つの考え方