(※写真はイメージです/PIXTA)

お金に困らないためには、お金を「上手に稼ぐ」・「減らさない工夫をする」・「賢く貯める」という3つの柱が重要であると、企業経営コンサルティングを行う、(株)プレジデンツビジョンの代表取締役・石原尚幸氏は指摘します。3つの柱を実践するうえで身につけるべき考え方、方法について著書『父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方』から、親と子どもの対話形式で、分かりやすく解説します。

先月に使ったお金はぜんぶでいくら?

「使途不明金」の行方

ちょっと教えて。君が先月に使ったお金がぜんぶでどれくらいか、わかる?

 

「え、突然いわれても。3,000円くらいかな…」

 

オーケー。じゃあ、その3,000円を、何にいくら使ったかも教えて。

 

「えっ……500円はゲームセンターで。1,000円はおやつ代かな…」

 

残りの1,500円は何に使ったの?

 

「マンガかな…そんなこといちいち覚えてないよ!」

 

ほう。逆ギレですか(笑)。

 

いや、別に君を責めているわけじゃないんだ。

 

みんな、君と同じで、使ったお金をちゃんと覚えている人のほうが少ないんだから。

 

でも、お金を減らさないようにするためには、自分で使ったお金はすべて把握しておくことを強くおすすめする。

 

その1,500円のように、何に使ったのか、いくら使ったのか、わからないお金のことを、「使途不明金」と呼ぶ。

 

この「使途不明金」があると、お金をどこにいくら使っているかがわからないから、使うお金を減らそうと思っても、何をどう減らせばいいのかすらわからない。

 

だから、「使途不明金」は撲滅しなくてはいけない。

「使途不明金」が生まれる理由

使途不明金が生まれてしまう理由――。

 

それは、お金には「色」がついていないからだよ。

 

おやつを買うお金も、ゲームセンターで使うお金も、100円は100円。

 

同じだ。何も変わらない。

 

お金には色がついていないために、そのままにしておくと、どこへ出ていったのかがわからない。結果、お金は「使途不明金」となり、どこを増やし、どこを減らせばいいのかすらわからない状態になってしまう。

 

で、ここからが本題。

 

「使途不明金」を生み出さないためには、お金を何にいくら使ったのかをすべて把握しておく、これに尽きる。

 

まずは、先月に自分で使ったお金の使い道と金額をすべて紙に書き出してみよう。

使ったお金を書き出してみると見える、自分の消費傾向

どうだろうか?

 

こうして使ったお金を書き出してみることで、いつ、なんのために、いくら使ったのかがわかるよね。

 

そして、書いたものを見直してみると、

 

「あれ、これ、なんで買ったんだろう(そもそも買う必要があったのかな)?」

 

「あれ、これってこんなに使っていたっけ(こんなに使わなくてよかったかも)?」

 

というお金が出てくると思う。

 

使ったお金の使い道と金額を書き出しておくだけで、自分が、なんのために、いくら使ったのかが見えてくるよね。

 

お金には色がついていないから、こうして記録しておかないと、いつしか「使途不明金」となってしまい、「気がついたらお金がなくなっていた」ということになりかねない。

 

お金を大切に使おうと思うのなら、お金には色がないということを知り、お金の使い道を記録しておくことが大切だよ。

次ページお金の収支を記録するのが節約の第一歩

※本連載は石原尚幸氏の著書『父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方』(三笠書房)より一部を抜粋・再編集したものです

父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方

父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方

石原 尚幸

三笠書房

子どもに、これだけは教えたいこと、 これだけ教えればいいこと―― 【序章】まずは「お金に好かれる人」になろう 【1章】「お金を稼ぐ」にはどうする? ――世の中の「お困りごと」を見つければいい 【2章】「お金を減…

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