年俸制だから残業代はありません…は大間違い!外資系企業に残業代を請求する方法 (※写真はイメージです/PIXTA)

外資系企業に勤めている方でも、残業代を請求することは可能です。籾山善臣弁護士(リバティ・ベル法律事務所 代表弁護士)が、外資系企業でも残業代をもらえる理由、外資系企業が残業代を支払わない手口、日ごろから外資系企業で働く方に集めておいていただきたい証拠について解説します。

外資系企業でも残業代がもらえる3つの理由

外資系企業でも、法律上は、残業をすれば、残業代を支払ってもらうことができます。

 

その理由は、以下の3つです。

 

理由1:残業代の権利は労働基準法で規定されている

理由2:外資系企業でも日本法が適用される

理由3:労働基準法は合意でも排除できない

 

それではこれらの理由について1つずつ説明していきます。

 

■理由1:残業代の権利は労働基準法で規定されている

外資系企業でも残業代をもらえる理由の1つ目は、残業代の権利は労働基準法で規定されているためです(図表1)。そのため、残業代は、法律で規定された権利であるため、会社との間で残業代を支払う約束をしていなかったとしても、法律に基づき請求することができます。

 

[図表1]参考:労働基準法

 

■理由2:外資系企業でも日本法が適用される

外資系企業でも残業代をもらえる理由の2つ目は、外資系企業でも日本法が適用されるためです。

 

労働基準法については、強行的法秩序として、外資系企業であっても、事業が日本国内で営まれる限り、適用されます。

 

つまり、本社が外国にあったとしても、日本に支社を出して業務を行っている以上は、日本で働く従業員には、労働基準法が適用されるのです。

 

■理由3:労働基準法は合意でも排除できない

外資系企業でも残業代をもらえる理由の3つ目は、労働基準法は合意でも排除できないためです。

 

労働基準法は、強行法規と呼ばれ、当事者間で法律に反する合意をすることはできません。

 

例えば、会社と労働者との間で、残業代の支払いをしないとの合意をしたとしても、労働基準法に違反することになり、そのような合意は許されないのです。

 

ただし、残業代の支払いをしないとの合意ではなく、賃金の一部が残業代に該当するとの合意は有効となる場合があります。これについては、後述の固定残業代の部分で詳しく説明します。

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    リバティ・ベル法律事務所 代表弁護士 

    神奈川県弁護士会所属。不当解雇や残業代請求、退職勧奨対応等の労働問題、離婚・男女問題、企業法務など数多く担当している。労働問題に関する問い合わせは月間100件以上あり(令和3年10月現在)。誰でも気軽に相談できる敷居の低い弁護士を目指し、依頼者に寄り添った、クライアントファーストな弁護活動を心掛けている。持ち前のフットワークの軽さにより、スピーディーな対応が可能。

    【著書】
    『長時間残業・不当解雇・パワハラに立ち向かう!ブラック企業に負けない3つの方法』(2022年4月刊行、ごきげんビジネス出版)

    【著名担当事件】サカイ引越センター事件(労働組合側代理人)

    ★リバティ・ベル法律事務HP(⇒https://libertybell-law.com/)
    ★リバティ・ベル法律事務所が運営する法律情報サイト『リーガレット(⇒https://legalet.net/)』

    著者紹介

    連載不当解雇、残業未払い、労働災害…弁護士が教える「身近な法律」

    ※本連載は、リバティ・ベル法律事務所が運営する法律情報サイト『リーガレット(https://legalet.net/)』のコラムを転載したものです。

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