(※画像はイメージです/PIXTA)

2022年も残すところ2ヵ月を切りました。相続税対策として、年110万円の贈与税の基礎控除(暦年贈与)の活用を考えている方もいらっしゃることと思います。しかし、振込先の口座については注意が必要です。本記事では、暦年贈与を行ううえでの注意点についてお伝えします。

暦年贈与が否認されないための注意点

暦年贈与を行う場合、否認されないために、主に以下の点に注意が必要です。一言で表現すると、贈与契約の形式と実質を両方とも備えていなければならないということです。

 

1. 毎年、その都度契約書を取り交わさなければならない

2. 受贈者本人が管理しない口座(名義預金)への送金は贈与と認められない

 

◆注意点1. 毎年、その都度契約書を取り交わさなければならない

まず、暦年贈与を行う場合は、その都度、契約書を取り交わさなければなりません。

 

たとえば、「110万円ずつ10年間に分けて贈与する」というのだと、1,100万円を10年分割払いで支払うということになり、初年度に1,100万円贈与したと扱われてしまいます。

 

あくまでも、毎年110万円、その都度贈与したという形式がとられているということが重要です。

 

なお、一部で、毎年金額を微妙に変えなければ暦年贈与と認められないという都市伝説がまことしやかに語られることがありますが、そんなことはありません。毎年、そのつど贈与契約をきちんと締結している限り、金額が同じであっても特に問題はありません。

 

◆注意点2. 受贈者本人が管理しない口座(名義預金)への送金は贈与と認められない

次に、暦年贈与を行う場合、振込先は、受贈者本人が名実ともに支配管理している口座に行う必要があります。

 

すなわち、受贈者本人が通帳や印鑑を管理しているなど、自分自身の意思でその口座からいつでも預金を引き出せる状態でなければなりません。

 

よくあるのが、贈与者が子・孫の名義の口座を開設し、通帳や印鑑を贈与者が管理してそこに毎年振込をしており、子・孫本人も知らなかったというケースです。

 

子・孫を受贈者として暦年贈与を行う場合、贈与契約をきちんと締結し、契約書を作成しなければなりません。また、子・孫本人が支配管理する口座への振込を行う必要があります。

 

なお、子・孫が未成年者の場合は、民法824条に基づき、親が法定代理人として贈与契約を締結することになります。もちろん、子・孫本人がきちんと贈与の事実を認識していなければなりません。この場合、まとまった金額が振り込まれた子・孫名義の口座の通帳・印鑑の管理を子に委ねず親が管理するのは、社会常識に照らし相当なことであり、法定代理人の権限の範囲内であるといえます。

 

このように、暦年贈与を行う場合は、贈与契約の形式・実質を両方とも備えている必要があります。すなわち、そのたびに贈与契約を締結する必要があるとともに、贈与の対象となる財産が受贈者の支配管理下に移動しなければならないということです。

 

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