(※画像はイメージです/PIXTA)

このところ、年金について、老後資金2,000万円問題、公的年金の払込期間の延長などのホットな話題が相次いでいます。そんななかで、「所得控除」等の税制上の優遇を受けながら老後資金を積み立てられる方法が重要になってきています。「iDeCo」や「つみたてNISA」が有名ですが、その他に「生命保険料控除」の対象となる「個人年金保険」というのがあります。どんなものか、おすすめなのか、iDeCoやつみたてNISAとも比較しながら解説します。

それでも個人年金保険を選ぶメリットは?

では、iDeCo、NISAやつみたてNISAと比較して、個人年金保険を選ぶメリットは何でしょうか。検証します。

 

◆個人年金保険は旗色が悪いが…

所得控除の面では、掛金全額が控除されるiDeCoには一歩譲るといわざるをえません。また、増加益への課税の点でも、非課税となっているつみたてNISAに一歩譲ります。

 

さらに、個人年金保険は生命保険会社が販売し、維持管理を行っているので、それらのコストが差し引かれています。

 

これに対し、iDeCoやつみたてNISAの場合、証券会社の手数料がかかりますが、手数料が著しく低く運用実績もよい「インデックスファンド」等の商品を選ぶことができます。それと比べると、個人年金保険で差し引かれるコストはどうしても割高になってしまいます。

 

しかも、個人年金保険の場合、途中で保険料が払えなくなって解約したら、損をするリスクがあります。

 

これらの点だけみると、個人年金保険は選ぶメリットがまったくないように見えます。しかし、必ずしもそうとは断言できないのが、個人年金保険の面白いところです。

 

◆iDeCo、つみたてNISAにない個人年金保険のメリット

実は、個人年金保険の商品のなかには、iDeCoやつみたてNISAにはないメリットを持つものがあります。以下の通りです。

 

・運用実績が優れており、上述のハンデを考慮しても魅力がある商品

・働けなくなったときの「保険料払い込み免除」がある商品

 

まず、運用実績が優れている商品は、主に、「変額個人年金保険」のなかにあります。保険の営業担当者等に過去の運用実績や運用方針について質問すれば、教えてくれます。また、過去の運用実績は保険会社のホームページで公開されており、確認することができます。

 

次に、働けなくなったときの「保険料払い込み免除」がある商品は、所定の就業不能状態や障害状態になったら、保険料の払い込みが免除され、しかも、そのあと保険会社が保険料を代わりに払っていってくれます。iDeCoやつみたてNISAの場合、そのような機能はありません。

 

このように、個人年金保険の商品のなかには、ごく一部ではありますが、捨てがたい魅力をもつものがあります。iDeCoやつみたてNISAの活用とあわせて、検討してみる価値があるといえます。

 

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