子どもたちから教育の機会を奪う、貧困の問題
【Q】
日本の子どもの貧困率は世界で何番目?
①3番目 ②6番目 ③8番目
貧困には2つの種類があります。1つめが「絶対的貧困」といい、1日約200円未満で生活している人を指します。もう1つが「相対的貧困」です。それぞれの国の中で、大半の人より貧しい状態を指します。日本では、7人に1人の子どもが「相対的貧困」の状態にあり、その割合は先進国29カ国の中で8番目となっています。
貧困は、子どもたちから教育の機会を奪います。教育が受けられないと、安定した仕事につくのが難しく、大人になってからも貧困から抜け出せない状態が続きます。また、女の子特有の問題として「生理の貧困」があるなど、生活のあらゆる場面に悪影響をおよぼします。そうした人たちを支援する「生活保護」という制度がありますが、世間の目を気にしてしまい、利用できない人が大勢います。
【A】
③8番目
~関連するSDGsの項目~
1 貧困をなくそう
4 質の高い教育をみんなに
2019年の世界教育水準ランキングでは、41カ国中…
【Q】
日本の教育レベルは世界で何位?
①3位 ②7位 ③14位
日本には小学校6年、中学校3年の義務教育があります。そのため、教育レベルは世界でも高い評価をされてきました。2019年の世界教育水準ランキングでは、41カ国中7位を獲得。ところが2022年には14位に落ちてしまいました。
これからは今までの科目に加えて、海外の文化や語学なども学んで国際的に活躍するための教育が必要になってくるでしょう。ほかにもキャンプや自然観察などの体験も大切です。お金の問題であったり、家庭の事情だったり、さまざまなことが原因で、自然教室や社会科見学などの学習体験の行事に参加することが難しい子どももいます。なかなか体験できない格差が生じているのです。
また、不登校の小学生、中学生が8年連続で増えていることも課題となっています。とくに小学生のいじめ問題に関連する不登校は、5年間で4倍にも増えてしまいました。
出典:OECD Better Life Index Education(2022)
文部科学省(令和2年) 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
【A】
③14位
~関連するSDGsの項目~
4 質の高い教育をみんなに
笹谷 秀光
千葉商科大学教授 博士(政策研究)