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9月FOMCでの「0.75%利上げ説」再燃
それでは、再び140円を下回り、米ドル安・円高に大きく戻すかといえば、その可能性も低いのではないでしょうか。米ドル/円は米金利、とくに金融政策を反映する米2年債利回りなどと高い相関関係が続いてきました。
FRB(米連邦準備制度理事会)が大幅利上げを続ける方針を示すなかでは、米2年債利回りの低下も限られると考えられることから、その影響を受けやすい米ドルも、これまで述べてきた「上がり過ぎ」の反動を超えたさらなる下落は限られるのではないでしょうか。
米金融政策については、21日のFOMC(米連邦公開市場委員会)が迫るなかで、先週後半から3回連続の0.75%利上げを支持する意見が目立ってきた印象があります。これには先週後半にかけて株価が反発した影響もあったのではないでしょうか。
インフレ是正を目指すFRBは、その障害になる要因の排除も強く意識している可能性があります。そういった観点からすると、株高は資産効果を通じ消費者心理を改善させ、需要の拡大により、インフレ改善の障害になりかねないとして、FRBも懸念している可能性があります。
21日のFOMCにかけて、0.75%利上げの可能性が高まるようなら、FOMC後に政策金利であるFFレートの上限は3.25%まで引き上げられる見通しとなります。
そうであれば、FFレートを参考に変動する米2年債利回りの低下余地は一段と狭まる見通しとなるでしょうから、それに連動する米ドル/円の反落も限られる可能性が高くなるでしょう。
先週の米ドル/円最大値幅も5円近くに達するなど、依然として高いボラティリティ、要するに良く動く展開が続いています。その意味では、今週の米ドル/円も5円程度のレンジを想定する必要があるでしょうから、139.5~144.5円のレンジを中心とした展開を予想したいと思います。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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