(※写真はイメージです/PIXTA)

定年後はサラリーマン時代に培ったニッチなスキルや知識にニーズがあることもあります。71歳のシニアは「包丁研ぎ」教室で人気講師になったといいます。セカンドキャリアコンサルタントの高橋伸典氏が著書『退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

本業以外の収入を得る体験をする

■小さなことから始めてみよう

 

サラリーマンの多くの方は、毎月の給与以外に収入があった経験はあまりないのではないでしょうか。会社が長い間副業を禁じていたので、それも当然です。

 

フリーマーケットで不用品を売ったり、趣味や自治会のイベントで屋台を出店したりした経験はお持ちかもしれませんが、ごく限られていると思います。

 

こういった状態で、定年後に独立・起業をし、顧客と直接的やり取りをしてお金が発生した時に、サラリーマン時代との大きなギャップに戸惑いを感じるでしょう。

 

そうならないように、自分が商売をして直接お金を得る体験を定年前後にしておくと自信につながります。

 

そこでフリマアプリの「メルカリ」を使ってその体験をされてはいかがでしょうか?

 

今や、日本国民の8人に1人が使っているそうです。

 

実は私はIT弱者だったのですが、実に簡単に登録、販売ができました。子どもが読み終えたコミック全巻26冊が出品して1時間足らず、5,500円で売れました。

 

これが生涯初めて月末の給与以外でお金を手に入れた瞬間でした。それまで、本当に副業などでお金が入るのか自信がなかったのですが、その気になればこんなに簡単にお金になるのだという自信は持てました。

 

商品を説明する時にコメントを考えますし、値段も自分で決めます、そして売れた後は発送します。こういうことは確かに商売の基本です。

 

大げさかもしれませんが、商売の基本を学んだような気がしました。家にある不要品を売買するので、元手がかかりません。結婚式の引き出物や本、洋服、記念品、趣味のコレクション品など、こんなものと思うものでも結構売れます。面白いです。

 

ポイント
▶給与以外の収入を得る経験を積んでおくと、定年後の活動の幅を広げやすくなる。

 

次ページあなたの経験・趣味やスキルがお金になる

※本連載は、髙橋伸典氏の著書『退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書

退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書

髙橋 伸典

日本能率協会マネジメントセンター

この一冊で定年後の不安を払拭! 定年後の3大リスク(お金/仕事、孤独、健康)に対し、具体的に乗り越える方法を提示。定年後、どのようにすればいいか不安を抱えている人に贈る指南書です。

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