
8月25日~27日に開催されたジャクソンホール会議において、米国の「大幅利上げ姿勢」には変化がないことが再確認されました。これにより直近の米ドル高値「1ドル139.4円」を上抜ける可能性があると、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏はいいます。注目されたパウエルFRB議長の発言を振り返りながら、今週のFX投資戦略のポイントをみていきましょう。
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「8/30~9/6のFX投資戦略」のポイント
・8月25日~27日に開催されたジャクソンホール会議におけるパウエルFRB議長の発言を受けて、米インフレ・ピークアウトの可能性が出てきたものの、大幅利上げ姿勢には変化がないことが再確認された。
・これにより、当面の米ドル反落は限られ、7月に記録した高値更新の可能性が高まったのではないか。今週の米ドル/円は、135.5~139.5円中心の展開を予想。
FOMCの「大幅利上げ姿勢」変わらず
先週の米ドル/円は、米景気指標の弱い結果を受けて何度か米ドル反落となる場面もあったものの136円前後までにとどまり、注目されたジャクソンホール会議でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言後は、137円台半ばまで米ドル反発となりました。
このような米ドル/円の値動きは、基本的にはこれまでと同様、米2年債利回りなどの米金利に連れたものです。この関係がこの先も続くのであれば、「米ドル/円の行方は米金利次第」ということになるでしょう[図表1参照]。
その米2年債利回りは、FFレートを参考に変動します。ジャクソンホール会議では、パウエルFRB議長などFOMC(米連邦公開市場委員会)関係者の発言が相次ぎましたが、いずれもインフレ対策として大幅利上げ姿勢に変わりはないことを確認するものでした。
次回の9月FOMCについても、0.5~0.75%の利上げが行われる見通しです。したがって、FFレートも9月FOMC以降3%以上に引き上げられる見通しとなりますので、米2年債利回りも当面は3%を下回ることはないと考えられます。
このような見通しを前提としたうえで、これまでの米ドル/円との関係を参考にすると、米ドル/円が仮に下がったとしても、当面135円を大きく下回る可能性は低いのではないでしょうか。
逆に上昇する場合は、米利上げに伴うFFレート上昇見通しを手掛かりに、7月に記録した米ドル高値である139.4円近辺の更新を目指す可能性が高いでしょう。
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