アフリカ屈指の建設会社が建設したビルが圧縮破壊
8月16日、国家建築物審査委員会(NBRB)は、ロコ(ウガンダ・カンパラに拠点を置く同国トップ5の建設会社。ウガンダ、ケニア、ルワンダ、DRコンゴ、タンザニア、南スーダンで活動している)が建設したロティスタワーについて、安全のため避難勧告をし、次に取るべき行動を通知するべく、建物全体の包括的な構造健全性評価が行われた。
これは、首都カンパラのマッキノン通りにある14階建てオフィス棟の6階で、鉄筋コンクリートの柱が圧縮破壊したことを受けたものである。
取締役会はツイッターを通じて、「エンジニアチームが現地を訪れ、構造上の欠陥と、居住者や近隣住民の安全への影響について予備評価を行った」と述べている。
「プロジェクト・コンサルタントおよび請負業者であるロコは、この異常事態を改善するために調査を行っている。NBRBは、改善策をKCCA建築委員会に提出し、審査と承認を得るよう指示した」
同委員会は、「建物の管理者が占有許可証(建物の使用適性をクリアするために発行される書類)を提示しておきながら、地下に同様の故障の兆候がある柱が数本確認されたことは重大な問題である」と付け加えている。
そんなロティスタワーズのオーナーであり億万長者であるサミュエル・ロティゴ氏とは、一体何者なのか。
東アフリカで幅を利かせるサミュエル・ロティゴ氏とは
ロティゴ氏は1971年4月12日にウガンダ北西部のコボコ地区で生まれ育った。
イェイ小学校とイェイ中学校に通ったが、学費不足で学校を中退後、自分の好きな分野であるビジネスに集中することを選んだ。パラフィン(炭化水素化合物の一種)の小売業者という地味な仕事からスタートし、今では国際的に有名なビジネスマンとして活躍している。
ロティゴ氏は東アフリカにおいて、主に輸送・物流、ホスピタリティ、不動産、エネルギー、石油の分野で膨大なビジネス利益を上げている。また、ウガンダと南スーダンの民間企業で複数の役員も務め、南スーダン商工農業会議所の会長も務めている。
ロティゴ氏は子持ちの既婚者であり、奨学金制度の支援を通じて、非常に多くの不幸な子供たちの世話もしている。また、スポーツマンでもあり、マラソン愛好家でもある。会社を通じて、スポーツと教育へ情熱を注ぐ若者を見つけ出し、支援もしている。
彼の事業の一部:
ロティゴ・プロパティーズ・リミテッド(Lotigo Properties Ltd)
<不動産>
ロティゴ・プロパティーズ・リミテッドは、グループの主要な不動産会社である。同グループは、高級志向の顧客をターゲットとしたハイエンドな不動産の開発に注力している。
その主要開発物件であるロティスタワーズは、ナカセロ地区の一等地にあるマキッノン・ロードに位置している。このビルには、カイロ国際銀行、タローオイル、司法サービス委員会など、政府機関等の重要テナントが入居している。同社は、他東アフリカ諸国で同様のプロジェクトに着手する計画を進めている。
ロパニ・ツアーズ・アンド・トラベル・リミテッド(Ropani Tours and Travel Limited)
<観光>
ウガンダは、驚くほど未開発の観光ポテンシャルを秘めた国だ。この小さな国には、深く澄んだ湖、霧のかかった森、雪化粧をした山々、美しい景色、たくさんの野生動物、豊かな文化はもちろん、フレンドリーな人々、素晴らしい気候、アフリカ最長のマイティーナイル川、そして何より絶滅の危機にあるマウンテンゴリラと、たくさんの魅力と可能性が詰まっている。
ロパニ・インターナショナル・リミテッド(Ropani International Limited)
<輸送とサプライチェーン>
ロパニ・インターナショナル・リミテッド(RIL)は、南スーダンとコンゴ民主共和国(DRC)で、食料品と非食料品の輸送と供給を行う、最も有名な輸送会社の1つとなっている。2014年、RILは南スーダンの輸送におけるベストパフォーマンス証明書を授与された。
ロイド・インベストメンツ(Loid Investments)
<エネルギー・輸送>
KKグループと共同で設立した会社で、ウガンダと南スーダンで共同事業を行うために設立された。南スーダン初のポール工場設立に投資し、エネルギー部門、輸送・供給部門、不動産管理部門の事業を拡大している。
ロパニ・ホテル(Ropani Hotel)
<ホスピタリティ>
ロパニ・ホテルは、カジャンシにあるエンテベ通りから少し入ったところにあるウガンダのオアシス。2ヘクタールの土地に建つブティックホテルである。