「戸建て住宅と集合住宅の中間的存在」
ウガンダの不動産専門家であるアッバス・ラシード氏は、手頃な住宅価格で二重構造のアパートを設けるというユニークなアイデアを思いつき、それが現実のものとなった。
ウガンダの首都・カンパラ市内の中心部に位置するこのユニークなプロジェクトには、第1ベッドルーム、第2ベッドルーム、第3ベッドルームの二重構造となったコンドミニアムがある。ここに住む住人は、二重構造のユニークな生活、素晴らしい景色、極めて快適な寝室を楽しむことができる。
二世帯住宅には、同じマンション室内に2つのフロアがあり、広々とした空間が確保されている。そのためにウガンダ国内で多くの人に必要とされている、寝室のプライバシーを確保することができる(ウガンダ含めた多くのアフリカ諸国では、二世帯以上で暮らす家庭が多いため)。
「この住宅は、戸建て住宅と集合住宅の中間的な存在と言えます」とユニバーサル・マルチパーパス・エンタープライズ社のジェネラルマネージャー、アッバス・ラシード氏は言う。
今回の新住宅「マカオ・タワー」は、カンパラでの生活を楽しみながら、現状の居住地よりも広いスペースを求める若い家族層をターゲットとしている。そのため、首都にあるレジャー施設やオフィルビルの多いエリアからほど近い立地に建築された。その価格は1億4,700万ウガンダ・シリング(約517万6,491円)〜である。
経済的苦労を伴わず、自分の好きな家を持つ
カンパラ市内にあるナルヤ住宅地は、高層マンションと質素な住宅用バンガローが建ち並ぶ中流住宅地として発展しつつある。
カンパラ北部のバイパスは、東のブウェヨゲレレからナルヤの西にあるキワトゥレに向かって、タウンシップ(公有地を分割する土地制度の名称)を横断するように走っている。近年、住宅とハイウェイの間には、スーパーマーケットやショッピングモールが建ち始めている。
ウガンダ最大のショッピングコンプレックス※「メトロプレックス・ショッピングモール」は、ナルヤにあるカンパラ・ノーザン・バイパス・ハイウェイ北側の境界線に位置し、非常に利便性が高い。
※ショッピングコンプレックス:商業機能の最大単位といえばショッピングセンター、モールなどだが、コンプレックスはそれらを内包する「一体的な集積」とする概念。
「この計画により、中間所得層のテナントやエンドユーザーは、経済的な苦労をすることなく、自分の好きな家を持つという夢を簡単に叶えることができる」とアッバス氏は述べている。「市場にはすでに従来型の住宅が溢れているため、当社は他のマンションと同じ価格帯で、まったく異なるものを作りたいと考えた」(アッバス氏)。
また、今回の住宅地を手掛けたユニバーサル・マルチパーパス・エンタープライズ社は、今回の新規コミュニティがあるナルヤだけではなく、ナジェラ、キレカ、ムイェンガ、コロロ、ブカサ、カジヤンシといった様々な場所へもビュッフェメニューを提供するなど、ウガンダ市場において最も創造的かつ慈悲深いデベロッパーにもなっている。
気になる間取りは
ビジネスの中心街からわずか約12.5kmの場所に位置するマカオ・タワーズは、街の広場や庭園につながる地域ネットワークを備えた、まったく新しいコミュニティを構築していくだろう。
同マンションでは、ジムなどのスポーツ施設、静かで穏やかに過ごせる共有スペース、2~5km圏内にある病院や学校、通勤を便利にする24時間年中無休のリフトサービスなどが提供され、その過程で同コミュニティは完全に都市環境に馴染んでいくだろうと予想されている。
「二重構造住宅」は、ウガンダ国内でも多くの購入者や賃借人にとって馴染みのある言葉ではない。しかし、不動産の専門家によると、現状、こうしたアパートやマンションの需要は、都市全体でますます高まっているという。