モンゴル、屋台料理のキッチンカー

モンゴルの視点から見た国際ニュース、また同国社会の政治的・経済的ニュースを取り扱う現地モンゴル・ウランバートルのメディア『The UB Post』より翻訳・編集してお伝えする。

屋台料理は健康的で安全?

前述したように、モンゴルの屋台料理の発展にはいくつかの課題はあるが、多くの若者たちによって確実に発展を遂げつつある。

 

その一つである、フードステーション事業を発起したO.Bilguun氏は次のように話す。「現在、同事業への参加を希望する人は600人以上いますが、全員を採用することはできません。この分野で働いた経験があることが条件で、一貫して活躍できると認められた人が選ばれることになるでしょう。

 

したがって、本団体の設立と参加募集のプロセスには、少々時間がかかることが予想されます。屋台事業がどのように運営されているかを理解する必要があり、団体が持続的かつ効果的に機能する方法を模索する必要があるからです」

 

O.Bilguun氏の話からすると、若い自営業者たちは、屋台販売に益々関心を持つようになってきているようだ。

 

フードステーションを運営するウランバートル市民のN.Nyamsurenさんは「私たちのサービスの最大の特徴は、工場で調理した冷凍食材をお客様の目の前で使用することです」と話す。

 

「私たちの屋台は、調理がしやすい構造に設計されています。太陽光発電を利用し、調理にはガスグリルを使用しています。包装には、自然に還りやすいオーガニック容器を使用しています。プラスチック容器は人体に有害なため、使用しません。これだけ高品質で安価な料理を市民に提供できるのは、この国の屋台産業が発展していることの表れだと思います。私はこの分野で働くことが非常に楽しいと感じています」

 

ウランバートル在住のG.Nominさんは、「朝の出勤途中、簡単に早く朝食を取りたいんです。もっと屋台が増えれば、さらに楽になりますよ。特に、暑い夏には屋台の食べ物が非常にいいと感じます。すぐに調理しているのを間近で見ると、とても健康的で安全な気がしています」と話す。

モンゴルの農村地域で発展しつつある屋台料理

観光や地域経済を支えるために、屋台販売を始めた地方も存在する。

 

その一例として、ダルハン・オール県知事が、家庭・中小企業の活動を支援し、住民の生活を改善させるために、「ダルハン市での屋台設立を支持する」と表明している。これに伴い、5月15日から8つの地域で路上食品販売店が組織された。11月1日までに76人の市民と企業が、貿易と食品生産の分野で活動する予定だ。

 

さらにバヤンホンゴル県は、地域コミュニティで屋台料理のサービスを導入することを決定した。まずはマザライ公園でサービスを導入する予定である。

 

屋台事業は通常、個人または家族によって所有・運営されているが、その取引による利益は地域経済全体に広がっている。そのため、自治体もこの点に注目し、個人や企業にとって好ましいビジネス環境を整える必要がある。このことは、同分野の発展に貢献するだけでなく、資本の分散化にもつながることは明確だ。

 

この記事は、GGOが提携するモンゴル・ウランバートルのメディア『The UB Post』が2022年8月3日に掲載した記事「When will street food vending develop locally?」を翻訳・編集したものです。

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