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ついに入国制限が撤廃、開港へ!
2022年7月31日の23:59、ニュージーランドではついに入国制限が撤廃され、諸外国からの入国が再開しました。
海外に出ていたNZ人は、久しぶりの家族と涙の再会。また、故郷に帰っていた留学生も学校へと戻り、各種の学校も活気づいてきました。
入国制限下では、市内中心地のクイーンストリートにも人が少なく、寂しい雰囲気でしたが、コロナ前の賑わいが戻りつつあります。
飛行機の便数は戻ってはいないため、まだまだ完全に観光が再開したとはいえませんが、南島では特にスキー客の来訪に期待しているようです。
冬も峠を越え、陽も長くなりつつあります。花も咲き始め、晴れた日には春を思い出すような陽気となりました。本格的な春ももうすぐそこ、という雰囲気です。
嬉しいニュースの一方、コロナ感染者数は1日に5000人から6000人台を推移し、多い日には1万人を超えることもあるなど、高止まりの状況が続いています。
身近な人も感染していき、明日は我が身…といったところですが、重症患者は少ないのか、1~2週間で回復して社会生活へ戻っている人が多いようです。
食料も、住宅建材も…物価高に苦しむNZ国民
世界的に食料危機、燃料危機が話題となっています。車社会のニュージーランドでは、燃料価格の高騰が家計に強く響いています。
食料価格も、特に野菜は、2~3NZドルで買えていた品が、急に5~6NZドルにまで高騰。キュウリも1本で6NZドル(約500円)もするとなると、なかなか口にする機会も減りました。冬の寒い時期なので、食べなくてもいいな、と素通りしています。
ブロッコリーも2NZドル前後でしたが、いまや5NZドルになり、レタスなどの葉物野菜も、4NZドルで買えていたのが6NZドルまで値上がりしているため、もったいなくてサラダの食べ残しなんてできないという感覚です。
以前なら、我が家の1週間分の食費はストックするものを含め、高くとも200NZドルほどでしたが、いまはその倍以上かかってしまいます。
足りないものを買い足すつもりで最小限の買いものをしても、135NZドルもしてしまいます。数年前なら、135NZドルあれば、カート半分くらいの品物が買えていました。
食糧品価格と同様、建築材料の価格も高騰しています。さらには品物不足も発生しており、最悪の場合、新築建築は工事の遅延やキャンセルもあり得る、という事態に陥っています。
金利は上昇し、銀行融資もさらに厳しくなり…
コロナ禍で緩和されていた銀行金利ですが、住宅ローンの金利が2~3%台に考慮されていたものの、現在は一気に5~5.5%へと上昇。ファーストホームバイヤーにとっては、非常に厳しい状況になりつつあります。
たった2年で金利が倍以上になったことで、雇用が不安定な方はローンが払えず、モーゲージセールへと移行する…といったことも増えてきているようです。
物件の購入を悩まれている買い手の方を、私はいつもこのように説得しています。
「私たちの頃は、金利10%から始まりました。徐々に下がって現在は約5.5%になりましたが、10%台を払っていた頃のことを考えてみてください。5%でなに文句をいってるんですか!」
実はこの言葉にはカラクリがあります。金利が10%だった頃より、現在は元本が2~3倍に増えているのです。とはいえ、いまの方にとって5%台の金利は厳しいものに感じられるようです。ですが、そう思うのは極端に下がっていた2~3%台の頃と比較するからだといえます。
もちろん、収入には限りがあります。余裕がない若者や、購入した投資物件の運営がうまくいかないときの補填は大変でしょう。
しかし、目の前の課題ばかり考えて行動しなければ、資産運営はうまくいきません。
いちばん大切なのは、家賃はなんとしてでもきっちり払うこと。払わないと家を追い出されてしまいます。
その一方で、家賃を週に400NZドルも500NZドルも払い、月に約2000NZドルを払えるなら、その金額にあったローンを組んで、買えるものを探せばいいのです。
「自分の理想通りの家を買う」ということを考えすぎると、購入のチャンスが減り、もし買えたとしても無理が出てしまいがちです。「3LDKの一戸建てが理想だが、予算が足りない」のであれば、2LDKを買う。それでも厳しければ、1LDKを買えばいいのです。物件が自分所有になりさえすれば、価値上昇によって利益が生まれます。
賃貸物件に家賃を払っているだけでは、利益は生まれません。
不動産価格が下がる、ますます下がる…とのメディアの声もありますが、データ上では、ほとんどの国内エリアで、前年比、もしくは、前月比でパーセンテージが上昇しています。
価格が下がるといっても、100万NZドルの家が90万NZドル、80万NZドルで買えるという意味ではありません。100万NZドルの家が、景気がいいときに110万~120万NZドルまで値上がりしていたのが、いまは0.5%程度の上昇率で落ち着き、105万NZドルまでしか上がらない、ということなのです。