(※画像はイメージです/PIXTA)

先週の米ドル/円は、7月21日(木)の139円近辺から週末にかけて一時1ドル135円台まで円高が進みました。これにより米ドル陽線が7週連続でストップ、8週間ぶりの米ドル陰線引けとなりました。このようななか、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏は、「米ドル高・円安トレンドが変化した可能性」を指摘します。詳しくみていきましょう。

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    ・先週末にかけての米ドル反落は、米CPI発表後の「1%米利上げ説」をきっかけに、いわば「フライング」で137円を大きく上回った米ドル高・円安の修正ということが基本か。

    ・今週は水曜のFOMC、木曜の米GDP発表など注目材料が目白押し。米ドル/円は134~138円中心に米ドル高の修正リスクが高い展開を予想。

    先週の米ドルの動き…「8週間ぶり」の陰線引け

    先週の米ドル/円は週末にかけて一時135円台まで比較的大きく反落しました。これにより先週の米ドル/円は米ドル陽線が7週連続でストップ、8週間ぶりの米ドル陰線引けとなりました(図表1参照)。

     

    出所:マネックストレーダーFX
    [図表1]米ドル/円の週足チャート(2022年1月~) 出所:マネックストレーダーFX

     

    週足の米ドル陽線が7週も続いていたことから、さすがにいつ米ドル反落となってもおかしくありませんでした。それにしても、2022年3月から展開してきた記録的ペースの米ドル高・円安、これを私は「怒涛の円安」とも呼びますが、すでにそれは4ヵ月以上も続きました。そのなかでの米ドル陰線は先週を含めてもたったの4回と、驚くほどに少ない動きにとどまっていました。

     

    そのなかで、先週を除いた3回の米ドル陰線は、3月から5月にかけて米ドル陽線が9週連続した後に3週連続で起こったものでした。この米ドル高・円安相場には、一方向に動きやすいという特徴があります。

     

    この特徴があてはまるのであれば、米ドル陰線は先週だけにとどまらず、今週以降も続く可能性があるでしょう。

     

    それにしても、先週の米ドル/円が比較的大きく反落し、上述のように8週間ぶりの米ドル陰線引けとなったのは、直接的には米景気懸念を示す経済指標に反応し、米金利が低下したことに連れた結果だったでしょう。

     

    そもそも、一時140円に急接近した米ドル高・円安は、米金利との関係では「行き過ぎ」懸念も目立ち始めていましたが、先週末にかけて米金利が低下すると、それに米ドルも連動、比較的大きな米ドル反落となりました(図表2参照)。

     

    出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成
    [図表2]米ドル/円と米2年債利回り(2022年3月~) 出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成

     

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