(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

市場予想通り、0.5%の利上げ

■7月5日、豪州準備銀行(RBA)は金融政策決定会合で、政策金利である翌日物金利の目標を1.35%に引き上げました。利上げ幅は、6月に続き0.5%と大きいものとなりましたが、概ね市場予想の通りでした。

 

■RBAは、豪州経済は引き続き堅調であるとしながらも、家計が足元の物価上昇や金利上昇の影響を受けていることを、経済見通しの不確実性の一因として挙げています。

 

(注)消費者物価指数は2014年7-9月期~2022年1-3月期。 変動の大きい項目を除外したトリム平均値。政策金利は2014年7月~2022年7月。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
消費者物価指数と政策金利 (注)消費者物価指数は2014年7-9月期~2022年1-3月期。
   変動の大きい項目を除外したトリム平均値。政策金利は2014年7月~2022年7月。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

強い需要や労働市場のひっ迫により、インフレは高水準だが…

■声明文では、インフレの高まりについて、多くが世界的な要因によるものとしつつも、豪州国内における強い需要や、ひっ迫した労働市場、一部のセクターにおける生産能力の制約なども影響していると指摘しています。RBAは今後について、インフレは年内にピークを迎え、RBAの目標とする2~3%に向かって低下すると見ています。

 

■インフレの一因となっている労働市場については、失業率が歴史的な低水準にあることに加えて、求人や求人広告が高水準にあることから、今後数ヵ月はさらにひっ迫すると予想されています。また、こうしたタイトな労働市場においては、人材獲得競争を通して、今後は賃金も引き上げられるとの見方についても言及されています。

金融政策正常化に向けて、今後もさらなる利上げが見込まれる

■6月に続き、7月も0.5%の大幅な利上げとなったものの、概ね市場予想の通りだったことから、会合後の為替市場では豪ドル安・円高となりました。RBAは、金融政策正常化に向けて、今後数ヵ月の間にさらなる措置を取ると述べています。また、RBAは労働市場は一段とひっ迫するとの見方も示しており、今後政策金利は中立水準を超えてやや引き締め的な水準にまで引き上げられると見られます。弊社では、年末にかけて3.10%付近まで利上げが行われると見込んでいます。
 

(注)データは2019年7月1日~2022年7月5日。豪日金利差は2年国債利回りの差。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
豪ドル円レートと豪日金利差 (注)データは2019年7月1日~2022年7月5日。豪日金利差は2年国債利回りの差。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『RBAは今月も0.5%の利上げを実施…今後の展開は?【専門家が解説】』を参照)。

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