半導体など部品不足の影響残るも、主要3社の通期営業利益は会社予想を上回る
■自動車大手の2021年度の売上高は、半導体など部品不足の影響から生産回復が遅れたこともあり、トヨタは会社予想を上回る増収を確保したものの、ホンダは会社予想並み、日産は同予想比下振れとなりました。一方、営業利益については、米国や中国での旺盛な需要や円安が進んだことから、トヨタやホンダは会社予想を上回る大幅増益に、日産は黒字転換し会社予想を上回りました。また、2022年度の業績予想については、ウクライナ情勢など外部環境が依然として不透明なことから、為替前提にバッファーを持たせた総じて保守的なものとなりました。
■トヨタグループ主要8社の2021年度の連結決算は、挽回生産が予想ほど進まなかったことや原料高の影響もあり、まだら模様の結果となりました。また、2022年度の業績予想は、電動化や先進安全分野の貢献で大幅増益を見込むデンソーを除き、トヨタと同様に概ね保守的な見通しとなりました。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『好業績が目立った自動車業界の2021年度決算【専門家が解説】』を参照)。