前回は、不動産ローン返済中の「金利上昇」をどう捉えるべきかを説明しました。今回は、築古になっても家賃が下がらない賃貸物件の条件について見ていきます。

「築年数が古いと家賃が下がる」は本当か?

購入後に物件価格や家賃が値下がりした場合はどうでしょうか。

 

まず、マンション運用は家賃収入が主な収益ですから、物件価格が下がったとしても、家賃が下がらない限り、ほとんど影響はありません。購入した資産運用型マンションが値上がりしたら売却し、売却益を狙うオーナーもいますが、長期で安定した収益を求めるのであれば、物件の値下がりリスクは、ほとんど考える必要はありません。

 

では、家賃の値下がりリスクはどうでしょうか。物件が古くなれば、その分、得られる家賃も下がるのではないかと考える人が少なくありません。しかし、家賃は物件の築年数だけでは決まりません。

都心、駅近・・・本物の人気物件なら家賃は下がらない

都心部で、駅から近いなどの好立地で品質が高く、また維持管理が行き届いた物件であれば、長期にわたって安定した家賃収入を期待できます。一般的に駅から徒歩10分圏内、あるいは人気沿線であれば10分以上でも人気が高くなります。さらに、コンビニやスーパーが近くにあるなどの住環境も、入居者が重視する条件のひとつになっています。

 

たとえば下記の広告に載っている物件は、東京の大森駅から徒歩16分の木造アパートの1階です。これは1965年築ですから、すでに50年以上経過しています。ところが、6万6000円で賃貸が成立しています。

 

では、50年前の家賃が6万6000円以上だったかといえば、そんなことはありません。当時、大卒初任給が約6万円でした。そこから逆算すると家賃は2万円前後だったはずです。

 

モノやサービスの価格は物価上昇によって、時間の経過とともに緩やかに上昇していきます。家賃も物価に連動しやすいので、ゆっくりと上昇します。ですから、「古くなること=家賃が下がる」とは限らないのです。

 

【物件が古くなっても家賃は下がらない例】

本連載は、2016年5月20日刊行の書籍『30歳から定年までで2億円つくるほったらかし資産運用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本書の内容は著者の個人的な見解を解説したものであり、著者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本書の情報を利用した結果による損害、損失についても、幻冬舎グループ、著者並びに本書制作関係者は一切の責任を負いません。投資のご判断はご自身の責任でお願いいたします。

30歳から定年までで2億円つくる ほったらかし資産運用術

30歳から定年までで2億円つくる ほったらかし資産運用術

宮園 泰人

幻冬舎メディアコンサルティング

年収減少、増税、年金不安・・・サラリーマンの老後はどん底貧乏間違いなし!! 「下流老人」「老後破産」・・・サラリーマンの多くが、老後の生活に不安を抱えています。定年後の安定した生活には最低1億円、ゆとりのある生…

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