子のいない夫婦を襲った悲劇…姑が言い放った「最悪のひと言」【司法書士が解説】

子どもはいないけれど幸せに過ごしていた夫婦。しかし、ある日突然夫が帰らぬ人に……悲しみに暮れる妻に追い打ちをかけたのは、姑でした。年間140万人近くの人が亡くなる日本では、課税の有無によらず相続トラブルに見舞われる人が少なくありません。そこで今回、永田町司法書士事務所の加陽麻里布氏が、嫁と姑の間で起きた事例について、相続トラブルの防止策と対応策を解説します。

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2人で生きていこう…幸せな夫婦を襲った突然の悲劇

Aさんは、34歳のときに夫のBさんと結婚して今年で10年、子どもはいません。

 

Aさんは理系の大学院を卒業後、日系の大手製薬会社に就職。新薬の開発に没頭していました。日々の実験や解析、会議に加えて、仕事の合間を縫って論文を読む毎日。仕事は楽しく充実していましたが、忙しくて出会いがないことには少し悩んでいたそうです。

 

そんななか、30歳のころに開かれた大学のゼミの同窓会でBさんと再会。そこから2人は距離を縮め、結婚に至りました。

 

2人とも子どもは好きで、「1人は寂しいだろうから、2人は欲しいね」「名前はどうしようか」などと楽しく話していました。ただ、結婚後も仕事を続けていたAさんは、日夜研究に没頭するなかで妊活をする余裕がありません。成り行きに任せていたものの、子どもを授かることがないまま時が過ぎていきました。

 

「子どもは欲しい。だけど仕事はやめたくない……」という思いに悩まされるAさん。次第に追い詰められ、ある日涙ながらにBさんへ相談しました。

 

「そんなに思い悩まなくてもいいんじゃないか。夫婦、2人で楽しく生きていこうよ」

 

と、Bさん。Aさんは、そのひと言で救われたといいます。それからは、夫婦2人、「とにかく楽しく」をモットーに過ごしました。2人とも世界遺産巡りが好きで、年に一度は海外に行って少し良いホテルに泊まり、さまざまな世界遺産を巡ることが毎年の恒例になっていました。

 

ところが……。

 

「子どもがいないことをいいことに、贅沢ばかりして」

 

そう文句をいっているのは、Bさんの母。つまりAさんの姑です。Bさんの母は、子どもではなく仕事を選択したAさんのことを、快く思っていませんでした。

 

「以前、『子どもができないなんて嫁失格だ!』って怒鳴られたことがあるんです」と明るく話すAさん。それに対してBさんは「なんてことをいうんだ! ふざけるな!」と大きな声をあげたといいます。

 

それ以来、Bさんも実家から距離を置き、最低限の付き合いしかしなくなったそうです。

 

しかし平穏な日々は、永遠に続くものではありません。ある日、仕事の帰りが遅いAさんを心配したBさんは、Aさんの職場近くまで車で迎えに行くことに。その道中、居眠り運転のトラックが信号無視をしてBさんの車に衝突。Bさんは帰らぬ人となったのです。

 

突然の悲劇に、ただただ泣くことしかできないAさん。しかしそこに追い打ちをかける人物が――。

 

Bさんの母であり、Aさんの姑です。

 

永田町司法書士事務所 代表司法書士

司法書士合格後、司法書士事務所で実務経験を積み、2018年に独立。永田町司法書士事務所を設立する。
業界“ファーストクラス”を基本理念に、依頼者のビジネスと日常を有利にするために日々邁進中。
執筆活動にも積極的で、媒体を問わず精力的に活動している。

永田町司法書士事務所(https://asanagi.co.jp/)

著者紹介

連載意外と知らない?身近な法律の疑問を司法書士が徹底解説!

本記事は、GGO編集部あてに届いた事例をもとに、永田町司法書士事務所の加陽麻里布氏が解説したものです。

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