(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

GDPは市場予想を上回る

■中国国家統計局は18日、主要経済指標を発表しました。1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+4.8%と、市場予想の+4.2%を上回り、前期の+4.0%から伸び率が拡大しました。

 

■ただし、GDP成長率は、新型コロナウイルスの感染抑制に向けたゼロコロナ政策に伴う事実上のロックダウン(都市封鎖)の影響が十分に反映されていないとみられます。同時に発表された3月の小売売上高や鉱工業生産は足元の景気減速を示しています。

 

3月の小売売上高はマイナス

■3月の小売売上高は前年同月比▲3.5%とマイナスに転じました。1~2月の平均値である年初来の前年同期比+6.7%と比べると大きく減速しました。一部都市のロックダウンにより個人消費が落ち込みました。

 

■3月の鉱工業生産は前年同月比+5.0%となり、1~2月の年初来前年同期比の+7.5%から減速しました。ロックダウンに伴う工場稼働率低下等の影響を受けました。

 

■一方、1~3月の固定資産投資は前年同期比+9.3%と、比較的堅調でした。政府の景気対策の下でインフラ投資が+8.5%と、前月から加速しました。

 

今年後半の景気持ち直しがメインシナリオだが…

■5年に一度の党大会を秋に控え、今年の中国の成長率目標はやや高めの「5.5%前後」と設定されました。22年前半はロックダウン等の影響で景気はやや足踏みするものの、金融緩和やインフラ投資拡大によって年後半に持ち直すとみられます。ただし、今後もロックダウンが続いてしまう場合、中国の内需が失速する他、生産減による供給不足が他国に広がるリスクがあります。リスクシナリオとして注意する必要があると思われます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『中国の1-3月期GDP成長率は4.8%…今後の展開は?【専門家が解説】』を参照)。

 

(2022年4月19日)

 

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