■債券市場では、大きく利回りが上昇しました。米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内は7回、来年は3.5回の利上げの見通しが示されたことで、市場では想定よりもタカ派的との見方が強まりました。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)の高官等からも利上げに積極的な発言が聞かれたことなどから、米国の長期金利は上昇しました。また欧州では、欧州中央銀行(ECB)が金融政策の正常化を進める姿勢を示したことや米長期金利の上昇に連れて、長期金利が上昇しました。
■株式市場では、配当利回りが概ね低下しました。ウクライナ情勢の悪化に伴った投資家のリスク回避により、株価は軟調な展開となっていました。しかし3月中旬以降は、停戦協議が進むとの期待が高まったことやFOMCを経て金融政策への不透明感が和らいだこと等から株価は上昇に転じ、株式の配当利回りは低下しました。
■リート市場では、配当利回りが概ね低下しました。世界的に長期金利が上昇する中でも景気は底堅く推移するとの見方や、ウクライナ情勢の緊迫化の後退等によって投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、リート価格が上昇したことで、リートの配当利回りは低下しました。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『FRBの利上げ見通し等により債券利回りが上昇/主要な資産の利回り比較(2022年3月)』を参照)。
(2022年4月8日)
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