チャートの「時間軸」でトレンドの方向性が変わる!?
初心者は、まず期間21(21SMA)の単純移動平均線を使って、FXを始めてみましょう。これでテクニカルは迷いません。次の問題は時間軸です。
移動平均の取引時間軸(チャート足)による違いを知るために、例として米ドル/円で、日足と、1時間足と、10分足にそれぞれに21SMAを表示させたものを同時に見比べてみましょう(下記の図表参照)。移動平均線の使い方は前回お話ししたとおりです。
[図表]時間軸で異なるトレンド
日足の現在値は21SMAの上側にありますので、日足は上昇の動きを示しています。しかし1時間足は、21SMAとローソク足が絡んでいて、移動平均線を下側に抜けて下げる可能性も出てきて方向性が判断できません。さらに10分足は、21SMAの下側になり下げる可能性を示しています。
同じ瞬間なのに、相場を切り取るチャートの時間軸で21SMAが示すものはまったく違うものになっています。このチャートの時間軸の違いが混乱のもとになります。
初心者には「1時間足」か「4時間足」がおすすめ
そこで判断で迷いが生じにくいように、取引で使う時間軸も決めてしまいましょう。初心者はスイングのほうが適しているので、本連載では21SMAの単純移動平均線を1時間足か4時間足で取引してみよう、ということですね。
生活の合間をぬって、1時間に1度チャートを見ることができる人は1時間足を使うとよいでしょう。それが厳しい場合は、出勤前・昼休み・帰宅後など、1日の中で3〜4回チャートをチェックすればよい4時間足がお勧めです。
イラスト:伊藤ハムスター