取引経験を積むなかで、自分なりの利確方法を見つける
FXはエントリーという入口と、損切りか利益確定(利確)という2つの出口(決済)があります。ここまでお話ししたようにエントリーと損切りの設定ができたなら、あとは利確をどこでするのかが問題です。
エントリーや損切りはチャートからタイミングや場所を見つけやすいのに対して、利確は最も難しいといわれます。ある意味、利確は損ではないので、どこでもいいともいえます。
なぜなら損失にさえならなければ、自分の資金は減らないので、もし建値で利確して損益がゼロであっても、いわばその取引がなかったことと同じで、資金には影響しません。ただ、それでは利益も積み上げられないので、取引経験を積むなかで自分なりの利確方法を見つけることが大事になってきます。
エントリー時の条件が崩れたら「利確」したほうが安全
そんな難しい利確ですが、絶対にやらなければならないこともあります。それはエントリーの条件が崩れたら利確する、ということです。
1時間足チャートに3本の移動平均線を表示して取引するなら、エントリー条件はロウソク足が3本の上か下になることでした。下記の図表ではA・C・Eの3カ所で3本の下になるのでエントリーします。しかし、B・D・Fでは21SMAの上側になり3本の下ではなくなっています。
[図表]利益確定はどこでする?
このように条件が崩れたら、利確したほうがいいでしょう。そうでないと、Fのように反転してしまうこともあります。ですから、条件が崩れたらその取引は降りたほうが安全なわけです。
イラスト:伊藤ハムスター