あなたにオススメのセミナー
もはやニッチな関心事ではないESG、さらなる加速へ
環境・社会・ガバナンス(ESG)要素(「Deal Drivers: EMEA 2022 Outlook」参照)は、もはやニッチな関心事ではありません。このトレンドは、M&A活動にも大きな影響を与え始めています。特に、2021年11月中に英国で開催されたCOP26サミットで、各国政府が気候変動の抑制に関する新たな目標を約束したことを受け、今後、この動きは加速するものと思われます。
これらの目標を達成するために、企業は厳しい新たな規制に直面しており、企業のESGの実践がこれまで以上に注目されることになるでしょう。そのため、企業はESGの信頼性を高めたいという願望と、専門外であったり、業績が振るわなかったりする事業を手放したいという願望から、取引を行うことになるでしょう。
調査によると、EUのディールメーカーはマクロ経済への懸念(21%)とESGリスク(16%)に最も悩まされており、英国のディールメーカーはサプライチェーンの制約(19%)と労働力不足(17%)が2022年のディール成功への最も脅威であると考えています。
EMEA地域(ヨーロッパ、中東、アフリカ地域)では、TMTセクターのM&A活動が最も多く、次いで消費者セクターが好調、そして工業と化学が3位につけています。また、ディールメーカーは、トルコ、中東、アフリカにも潜在的なビジネスチャンスを求めています。
プライベート・エクイティ、APACのM&Aに強気の姿勢
世界レベルで見ると、プライベート・エクイティ・セクターは1兆9,000億米ドルのドライパウダーに支えられて2021年を迎えました。2022年、プライベート・エクイティのディールメーカーは、これまでにないほどの大量の資金を背景に、世界中でM&Aを推進する見通しですが、APAC地域が特に注目される見込みである理由は十分にあります。
Mergermarketの調査(「Deal Drivers: APAC 2022 Outlook」参照)によると、PEファームは、これまで他の地域に比べて存在感が薄かったAPAC市場に対して特に強気であることが示されています。
この地域では、工業・化学品(I&C)が最も忙しいセクターであり、次いでTMT、消費者セクターとなっています。2022年、APACにおけるデジタルによるビジネスの破壊と変革がディールメーキングに重要な役割を果たすこととなるでしょう。
清水 洋一郎
Datasite 日本責任者
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】