(※画像はイメージです/PIXTA)

日本の法人の99%は中小企業といわれるなか、その多くが赤字だといいます。そんな中小企業の存在が「日本の低成長の原因である」という声も多く聞かれます。みていきましょう。

リスクを認識…それでも何もしない中小企業経営者

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中小企業経営者の意識についてわかる、こんな調査も。

 

一般社団法人 日本損害保険協会が中小企業に対して行った『中小企業のリスク意識・対策実態調査2021』によると、事業を進めていくなかでリスクと感じているもののトップは「自然災害」で52.7%。「取引先の廃業等による売上の減少」が49.3%、「感染症」が41.7%と続きます。

 

また実際にそのようなリスクに晒されたことがあると回答したのが、全体の27.0%。被害額としては100万円未満が20.9%と最も多く、100万~200万円未満が16.5%、200~300万未満が9.4%。一方で1億円以上の被害を受けた中小企業が2.9%ありました。

 

このような意識と現状のなか、リスクに対して「特に対策・対処をしていない」という回答が36.6%にも上っています。さらにその理由をたずねたところ、「対策をする費用に余裕がない」が21.0%など、中小企業だからこその切実な面がある一方で、無対策企業の50.4%が、「対策していない理由は、特にない」と回答。あまりの答えに、驚きを隠せない人もいるのではないでしょうか。

 

【リスクを認識していながら「特に対策・対処をしていない」主な理由】

  • 対策をする費用に余裕がない:21.0%
  • 具体的な対策方法が分からない(相談先が分からない):13.5%
  • リスクが発生する可能性は低いと考えている:11.7%
  • リスクによって生じる影響・損失が分からない:8.5%
  • 他に優先順位の高い経営課題がある:6.9%
  • 特に理由はない:50.4%

 

出所:一般社団法人 日本損害保険協会が中小企業『中小企業のリスク意識・対策実態調査2021』より

 

意識が低いといわざるを得ない中小企業経営者がなぜこんなにも多いのか……それは国による手厚いサポートがあったのも一因という声も。確かに。このコロナ禍、経営が厳しいという声があちらこちらから聞こえてくる割に、倒産件数はそこまで多くなっていません。それは、企業が潰れること、失業者を出すこと、を良しとしない国の政策によるところが大きいといわれています。

 

中小企業保護が多くの人を救っている一方で、日本のていたらくを生んでいるのです。

 

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