なぜ「ロシア」は西側諸国の追加制裁にも強気でいられるのか?

なぜ「ロシア」は西側諸国の追加制裁にも強気でいられるのか?
(※写真はイメージです/PIXTA)

まさか、本当に侵攻するとは……どこか楽観的に捉えていた感もあったウクライナ問題。ロシアが全面的に侵攻を開始し、世界に緊張が走っています。西側諸国は追加制裁を検討していますが、それでもロシアは強気の態度を崩しません。なぜなのでしょうか。考えてみましょう。

あなたにオススメのセミナー

    外貨準備高第5位…経済制裁に耐えられる⁉

    最終的な手段としての制裁は、「SWIFT」からロシアを締め出すことだといわれています。「SWIFT」は、資金決済などに必要な金融情報を安全かつ迅速に通信できるよう運営している国際協会。この協会に入っていないと、国際的な送金ができないことになります。

     

    ロシアの貿易の多くがドル建てで行われています。ドル建て決済のほとんどを握っている協会からロシア国内の銀行がすべて排除されると、ロシアからはほとんどの製品が輸出入できなくなる可能性があるというのです。

     

    ただロシア経済は混乱することはもちろん、ロシア製品の輸出入がストップすることで、今以上の資源高となり、世界経済は大きく混乱する可能性が高いとされています。

     

    さらにたとえ、ロシアを「SWIFT」から締め出しても、ある程度ロシアは耐えるだろうという観測もあります。

     

    近年、ロシアは金を含む外貨準備高を高めてきました。現在、世界第5位で、その額はロシア史上最高額。また以前は米ドルが保有資産の5割弱を占めていましたが、近年は急落。代わりに金と人民元の保有を高めています。世界の基軸通貨である米ドルへの依存度から脱却しようとしてきたわけです。

     

    【世界「外貨準備高(金含む)」ベスト10】

    1位「中国」3,357,021百万米ドル

    2位「日本」1,390,723百万米ドル

    3位「スイス」1,083,287百万米ドル

    4位「米国」627,454百万米ドル

    5位「ロシア」596,511百万米ドル

    6位「インド」590,151百万米ドル

    7位「台湾」555,620百万米ドル

    8位「香港」491,775百万米ドル

    9位「サウジアラビア」476,135百万米ドル

    10位「韓国」426,883百万米ドル

     

    出所:ワールド・ゴールド・カウンシル

     

    もちろん米ドルで保有している部分も多いので、経済制裁に打撃がないわけではありません。しかし我々が思っている以上に、ロシアはある程度の経済制裁に耐えられる準備をしてきたと考えられるのです。

     

    先に音をあげるのは、何よりも経済を優先させようとする、先進諸国なのかもしれません。

     

     

    2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
    「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
    来場登録受付中>>

     

    【関連記事】

    ■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

     

    ■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

     

    ■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

     

    ■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

     

    ■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

     

     

     

    預金中心の人必見!資産の目減りに気づいていますか?

     

    “新NISA”を活用したインフレ時代の「資産保全」

    >>12/3(火)LIVE配信<<

     

     

    富裕層だけが知っている資産防衛術のトレンドをお届け!
    >>カメハメハ倶楽部<<

     

    カメハメハ倶楽部セミナー・イベント

     

    【12/10開催】
    相続税の「税務調査」の実態と対処方法
    ―税務調査を録音することはできるか?

     

    【12/10開催】
    不動産「売買」と何が決定的に違うのか?
    相続・事業承継対策の新常識「不動産M&A」とは

     

    【12/11開催】
    家賃収入はどうなる?節目を迎える不動産投資
    “金利上昇局面”におけるアパートローンに
    ついて元メガバンカー×不動産鑑定士が徹底検討

     

    【12/12開催】
    <富裕層のファミリーガバナンス>
    相続対策としての財産管理と遺言書作成

     

    【12/17開催】
    中国経済×米中対立×台湾有事は何処へ
    ―「投資先としての中国」を改めて考える

     

     

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録