「あえて」マラソンせずとも効率的な売買が可能
この例から思うのは、「今」みんなが欲しがる一番人気を安く手に入れる努力をするよりも、「まだ」誰も注目していないモノをこっそり手に入れるほうが楽しいということです。
ちなみに私は、2002年に定価約150万円程のノーチラス3710/1Aを新品約88万円で何の努力もせず購入しましたが、今ではそれは1000万円以上という中古相場になっています。確かに、今みんなが欲しがるモノを欲しい気持ちはわかりますが、私はそういったトレンドを追うならば短期狙いのほうがよいのではないかと考えます。
そうなると、あえてマラソンして定価で買わなくとも、プレミアム価格の中古品を買って、値動きを見計らって売ったほうが効率がよいと思うのです。
実際、デイトナ116500LN白文字盤の中古相場は、2019年6月時点で約286万円と定価を大幅に上回っていましたが、2021年はさらに上がり、380万円以上になっています。
先述したように、2019年6月といえば下落トレンド前の時期ですから、それなりに「高い」という感覚だった時期です。定価購入をしようとマラソンしていた人がいるかもしれません。しかし、そのときにネットで1クリックで購入できる中古品をサクッと買っておけば、おそらく今売ったとしても利益が出たでしょう。
マラソンする労力や自分自身の時給といったコストを総合的に考えると、私はマラソンは非効率だと思うのです。
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斉藤 由貴生
腕時計投資家
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