腕時計の相場を「的確に」判断する方法
多くの腕時計ファンは、相場で動いている腕時計の価格を感覚的に「今は高い」と判断しがちですが、感覚に頼っていると、後に「実は安かった」と180度見方が変わってしまう可能性があります。
では、どうやって相場を判断すればよいでしょうか?それは「データを見ること」。私はそれに尽きると思います。
腕時計の中古相場は、そのモデルのこれまでの値動きの変遷をたどることによって、値動きの法則性をある程度つかむことができます。また、対象となる腕時計のライバルや上位モデル、下位モデルといった、他モデルとの相場序列の比較も役立つと思います。
たとえば、A、B、Cという3つの腕時計があり、その時点で最も高いのがAだったとしましょう。その後、A、B、Cはそれぞれ中古相場が上昇しますが、B、Cの値上がりが著しく、その結果Aが最も安くなったとします。
この場合、Aは「過去よりも上昇」していますが、BやCと比べると「お得」と考えられます。つまり、Aには「安い」という側面があるわけで、「安く買いたい」というニーズならAという選択肢がよいとなるでしょう。一方で、BとCは上昇傾向が強いため、短期的にはB やCのほうが伸びる可能性があります。
この場合、私ならどうするかというと、A、B、Cそれぞれが「興味ある腕時計」という前提ならAを買います。短期的にはBやCのほうが伸びる可能性があるものの、かつてBやCよりも高かったAが再び上昇する可能性が期待できるからです。BやCよりも安価のAを買い、今後の可能性にかけてみたいと思うのが、私の個人的な心理です。
ちなみに、友人に「どんな腕時計を選べばいいか」と聞かれた場合は、価格の動きをいくつかのカテゴリに分け、どういった意図で購入したいのかを確かめるようにしています。
具体的には、「以前よりも安くなっているが、もっと安くなっても不思議でないモデル」、「価格は以前とあまり変わっていないが、今後高くなる可能性も低いモデル」、「以前より高くなっているが、今後も値上がりするかもしれないモデル」といった具合です。
こうした視点で見ると、自分はどういったタイプが欲しいのかが明白になります。私を含めた腕時計ファン目線でも、常に人気モデルが欲しいというわけではないため、シーンによってどれを買いたいのかがわかりやすくなるわけです。
斉藤 由貴生
腕時計投資家
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