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要介護1~5:在宅介護支援&閉じこもりや孤立感を解消
通所介護は「デイサービス」とも呼ばれます。最近、朝晩に送迎車両が近隣の住宅街を走るのを見かける方も多いのではないでしょうか。
通所介護のサービス内容は、利用者がデイサービスセンターなどに通い、入浴や食事などの介護や健康チェック、機能訓練、その他日常生活上の世話を受けたり、レクリエーションなどを行ったりするもので、要介護1~5の人が利用できます。利用者本人のためだけでなく、家族による在宅介護の負担軽減にも役立ちます。
要支援1・2の人は、市区町村の実施する「日常生活支援総合事業」の「通所型サービス」を利用できます。介護予防通所介護に相当するサービスです。
「通所介護」と「地域密着型通所介護」あり
通所介護には、規模の大小があります。利用定員が19人以上は「通所介護」、18人以下は「地域密着型通所介護」となります。
また、通所介護は1カ月当たりの延べ利用者数によって通常規模型(月平均延べ利用者数300~750人)、大規模型Ⅰ・Ⅱの3つに分かれ、費用が異なります。
地域密着型通所介護のほうは小規模な施設で、戸建ての民家をデイサービスに転用している事業者もあります。また、地域密着型のなかには、末期のがん患者など医療的ケアが必要な利用者に対応する「療養通所介護」もあります。
なお、短時間のサービス提供の場合には、昼食の提供や入浴サービスがないことが多く、生活機能訓練に特化している事業所もあります。ほぼ1日滞在するデイサービスでは、各種レク活動や利用者の希望に沿った趣味活動などを行う事業所もあります。
利用はあくまで「本人希望」が前提
家族と同居中の要介護高齢者は、家族が仕事で出かけている間、日中独居となる場合があります。そうした家族は、高齢者のデイサービス利用を望むことが多いですが、利用はあくまでも本人の希望であることが前提です。
また、担当ケアマネジャーからデイサービスの利用を勧められる場合には、その理由を十分に説明してもらう必要があります。
利用にあたっては、ケアマネジャーに複数の通所介護事業者の紹介を求めることができますので、本人が気に入ったサービスを提供するデイサービス事業者を選びましょう。なお、滞在費と食費、日常生活費等は自己負担となります。
福岡 浩
介護業務運営・業務改善コンサルタント
元介護サービス情報の公表制度主任調査員
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