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成長過程の考慮が不要なので、計画的に進めやすい
矯正の相談に訪れる人のなかには「私の親は幼い頃に矯正治療をしてくれなかった……」とか「大人になってからの矯正治療は手遅れと聞いたことがあるのですが……」といったように「いまからでは遅いのではないか」という不安を抱いている人もいます。
大人は確かに、成長期の子どもと比べると歯の移動速度は遅いですし、顎の骨も出来上がっているので時間がかかるのは事実です。しかし、見方を変えれば顎の成長発育の過程を考えなくていいので、治療がより計画的に進められるということです。
また、子どものうちは矯正器具を装着するのを面倒くさがったり、口のなかの違和感に耐えられずに泣き出したりすることもあり、どうしても大人以上に努力や我慢を強いなければなりません。小児矯正のほぼ100%が親の希望で開始されるのですが、どんなに親がやる気でも本人が消極的な気持ちのままだと途中で諦めてしまうことも少なくありません。
ところが大人になり、自ら矯正を希望する人はその治療の大切さや必要性をしっかりと理解したうえで治療に臨むので、非常にスムーズに進みます。また、「絶対に治す」という決意が見られ、治療に前向きに取り組んでいるようにも思います。
事実、私のもとにも「この年になってまた気になり始めたのでインビザラインを試したい」という50、60代の方が相談に来られます。ですから、矯正治療を始めるのに「遅い」などということはありません。「矯正をしたい」と思ったその瞬間が、始め時です。
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