(※写真はイメージです/PIXTA)

欧州の景気回復を背景に、DACH各国(ドイツ、オーストリア、スイス)のM&A活動も復活の兆しを見せています。パンデミックは世界経済を混乱・低迷させた一方、企業のテクノロジー化を猛烈に促進しました。結果、M&Aもこれまでにないスピードで進展しており、まだ加速は止まりません。最新事情を解説します。※本記事は、Datasite日本責任者・清水洋一郎氏の書き下ろしです。

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    DACHにおけるM&Aテクノロジーの未来

    DACHの実務担当者の多くが、今後5年間で、AI、機械学習、ブロックチェーン、CRMプラットフォームなどのテクノロジーが、M&Aプロセスに非常に大きな変革をもたらすと考えています。

     

    例えば、彼らは、最も時間のかかるデューデリジェンスは、新しいテクノロジーとデジタル化によって最も強化されると考えています。実際、DACHの実務担当者のほとんどが、今後5年間で、テクノロジーによって、デューデリジェンスプロセスにおける分析能力やセキュリティが向上すること期待しています。

     

    ドイツをはじめとするDACH諸国では、さまざまな業種の企業が、業務の自動化・デジタル化の推進を中心にデジタルトランスフォーメーションという基本的トレンドに取り組んでいます。ドイツ銀行経営陣によると、このようなデジタルトランスフォーメーションの流れのなかで、各企業は、必要な人材やテクノロジーを求めて提携、投資、買収などの動きを強めています。

     

    実務担当者にとって、データサイエンス、AI、機械学習の能力へのアクセスが製品のイノベーションにつながりることは明白です。このような視点は、話を伺ったドイツ銀行幹部たちのなかでも共有されており、彼らは複数の銀行業務分野におけるこの種のテクノロジーの活用を高く評価しています。

    M&A主要プロセスを変化させる「テクノロジー統合」

    DACHのM&A実務担当者は、今後5年で、革新的テクノロジーによってデューディリジェンスプロセスにおける分析能力が向上すると考えています。また、これらのテクノロジーやその他の技術が、データ管理、コミュニケーション、シナリオ分析、解析、報告などの進歩に役立つと見ています。

     

    EMEA中最も回答率が高かったのはDACHの実務担当者で、彼らはAIと機械学習のテクノロジーが今後5年間でM&Aプロセスに最大の変革をもたらすであろうと回答しました。この種のテクノロジーはまた、アセットマーケティングにも有用です。例えば、複数の委託を受けたバイヤーの振る舞いに未解明の点が多いというような、アセットマーケティングの過程における重要課題の解決にこの種のテクノロジーが役立つ可能性があります。

     

     

    清水 洋一郎
    Datasite 日本責任者

     

     

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