[関連記事]「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると
「11/23~11/29のFX投資戦略」のポイント
[ポイント]
・先週の米ドル/円は、年初来高値を更新し、一時115円突破寸前まで上昇した。米金利上昇傾向が続いたこと、対ユーロなどで米ドル一段高となったことが要因か。
・米金利は短期的には「上がり過ぎ」のため、さらなる米ドル高への影響は限られそう。
・ユーロ安、米ドル高は、米金利上昇以上に原油相場の影響が大きかった可能性がある。WTIの5年MAかい離率などを見ると、中長期的な「上がり過ぎ」懸念が強い。原油高限界なら、ユーロ高・米ドル安への戻りが限られる可能性大。
今週は「米金利」と「原油相場」の影響に要注目
先週の米ドル/円は、年初来の高値を更新し、一時115円の大台突破寸前まで上昇しました。先々週の米10月CPI(消費者物価指数)発表後、米金利上昇が続き、日米金利差米ドル優位が拡大したことが理由だと考えられます(図表1、2参照)。
また、もう一つの理由として、米CPI発表後、この間のレンジを下放れ、年初来のユーロ安値、米ドル高値を大きく更新したことから、足元で米ドル高のリード役のようになっているユーロ安・米ドル高がさらに拡大したことも挙げられるでしょう。
ユーロ/米ドルは先週、1.12米ドル台へ一段安(米ドル一段高)となりました(図表3参照)。では、このような米ドル高の動きは、今週も続くのでしょうか。
米金利については、たとえば金融政策を反映する米2年債利回りの90日MA(移動平均線)からのかい離率などを見ると、短期的な「上がり過ぎ」懸念が極めて強い状況が続いているため、目先的に見ると、さらなる米ドル高をもたらす可能性は低いと考えられます(図表4参照)。