為替
先週の豪ドルの対円レートは、下落しました。2日に豪州準備銀行(RBA)は政策金利や国債買入れ額を維持する一方、利回り目標を廃止すると発表しました。週の後半には金融政策に関する四半期報告で来年のインフレ率の見通しを引き上げ、現状の賃金上昇率予測では早期利上げの可能性は低いとの見解を示しました。これらを受けて豪ドル売りの動きが広がり、対円相場で下落しました。
金利
先週の豪州3年国債利回りは、大幅に低下しました。RBAは政策金利や国債買入れ額を維持する一方、3年物国債(2024年4月償還)の利回り目標を廃止すると発表しました。さらに、米国の連邦公開市場委員会(FOMC)で、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が利上げ開始に慎重な姿勢を示しました。これらを受けて、豪州3年国債利回りは大きく低下(国債価格は上昇)しました。
株式
先週の豪州株式は、大幅に上昇しました。豪州政府がワクチン接種完了者を対象に海外渡航を緩和したことを受けて、旅行・観光関連株が上昇しました。また、RBAが来年のインフレ率の見通しを引き上げ、早期利上げの可能性は低いとの見方を示したことが好感され、週を通して豪州株式は大きく上昇しました。
リート
先週の豪州リート指数は、大幅に上昇しました。主要国の株式市場の上昇と長期金利の低下などを受けて世界的にリート市場が上昇しました。豪州においても、株式市場の大幅な上昇や、RBAが市場の早期利上げ観測をけん制したことが追い風となり、豪州リート市場は大幅に上昇しました。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2021年11月1日~11月5日のオーストラリアマーケット動向』を参照)。
(2021年11月9日)