母になった友人のSNSを複雑な思いで眺める女性
一方で、女性は、孤独との闘いでもある。
一人でクリニックを受診し、長い待ち時間を耐えて、採卵や判定待ちまでも、なかなか他の人には共有しがたい孤独を感じる。
難なく妊娠し、出産し、子育ての悩みを抱える友人たちのS N Sを、複雑な思いで、孤独を感じながら眺める日々を過ごす。
女性には、気持ちや気分などと関係なく、決まった日時(場合によっては早朝の時間)に射精しなければならない男性の気持ちははかり難いし、男性も、不妊治療クリニックに足繁く通って、長い長い待ち時間を、じりじりとした時間の中で過ごす女性の気持ちも慮りにくい。
不妊治療で夫婦の形が変わってしまったら…
不妊治療で恐ろしいのは、「永遠に成功しなくて、このまま子供ができなかったらどうしよう」ということだけではない。
子供ができないまま、夫婦としての形も変わってしまって、ギクシャクした関係になってしまったらどうしよう。このまま、不妊治療を続けてうまくいかなくて、子供を持てないまま貯金がなくなったらどうしよう。
そして、それぞれに感じる「不妊治療をしていく中での困難さ」を、乗り越えることができるのだろうか。
もちろん、これは全ての人に当てはまるわけではない。