\1月20日(火)ライブ配信/
調査官は重加算税をかけたがる
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
結局は「逃げ得」?強制執行をしてみても…
3 強制執行
いずれにしても勝訴すれば、裁判所が自動的に自動車を引き上げてくれるというわけではありません。
今度は裁判所に対して申し立てる強制執行という手続が必要となります(民事執行法)。
強制執行が無事終了すれば、裁判所の執行官が主導となって、車両をレッカー車で引き上げ、裁判所がいったん引き取ってくれます。
その上で、いわゆるオークションである競売によって売却されることになります。売却額が不払賃料やかかった費用に充てられることになりますが、車の場合は劣化が早いので、不動産のような値段はつきにくいです。
4 最後に
「自力救済禁止」というのですが、法律上、自分で勝手に自動車を廃棄することはできません。これは、賃貸借契約の途中で賃借人が失踪したときに、その建物の中にある私物を勝手に廃棄できないのと同じです。
そこで、上記のように非常に面倒な手続を執らざるを得ないのです。
明渡はかなりの時間と費用が必要です。強制執行までやる場合には、弁護士費用だけでも最低60万円は請求されますし、その他撤去の諸費用等まで入れると、(車か建物か、その大きさ等によって変わってきますが)数十万円はかかります。
賃貸借契約においては、建物賃貸借はもちろん、駐車場の賃貸借でも、貸す相手が信用できるかどうか良く検討する必要があるといえます。
櫻井 俊宏
弁護士法人アズバーズ代表
中央大学法実務カウンセル
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