バンバンと叩く…プロが答えた「ダメなケアマネ」の恐しい特徴 (※画像はイメージです/PIXTA)

介護が始まるときの利用者・介護者は不安でいっぱいです。そんなとき、自信たっぷりに「私に任せて」といってくれるケアマネは頼もしい存在に見えますが……。 ※本連載は相沢光一著『介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ』(河出書房新社)より一部を抜粋、再編集したものです。登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

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ケアマネは質の異なる2種類の仕事をしている

■ダメなケアマネに不足しているスキルとは

 

ケアマネたちから聞いた「ダメなケアマネ」の問題点をスキルや適正によって分類すると、[図表]のようになりました。

 

[図表]

 

ケアマネは質の異なる2種類の仕事をしているといえます。ひとつは人と会話をし、情報を収集したり伝えたりする仕事、もうひとつは書類作成などといった事務処理的な仕事です。

 

メインとなるのは、やはり人と会話をすることです。利用者やその家族(介護者)と会って話を聞き、ケアマネからも質問・提案などをする。また、自分のケアプランに従って仕事をしている介護サービス事業者に連絡をとり、情報交換するといったコミュニケーション能力が問われる仕事です。

 

これとは別に、介護サービス事業者に適正な報酬が支払われるための書類を作成(給付管理)したり、訪問した利用者の記録をつけたりする事務処理があります。パソコンに向かって行なうデスクワークです。

 

ケアマネの標準的な1日の流れは、朝から午後にかけては所属する事業所での会議や打ち合わせ、利用者宅への訪問、夕方に事業所に戻ってサービス事業者に連絡をとるなどし、それが済むと事務処理のデスクワーク、というようになります。

 

つまり、コミュニケーションが必要な仕事と、個で処理する仕事がワンセットで日々行なわれているわけです。コミュニケーションは情報の収集と交換であり、ケアに反映するために欠かせないことはいうまでもありませんが、事務処理も重要な仕事。ところが、この仕事ぶりに問題があるケアマネが少なくないそうです。

 

そこで表内において①としてあげられたのが「事務処理能力」です。以下は、それを指摘したケアマネのコメントです。

 

「処理しなければならない書類は相当ありますし、正確に作成するにはスキルが必要ですから、ケアマネの負担になっていることはたしかです。

 

しかも日中に行なっている利用者さんとの会話とは頭の使いどころが違う。切り替えが難しいんです。だから、この事務処理のデスクワークに苦戦するケアマネはけっこう多い。とくに生真面目な人ほど、きっちり書類をつくろうとしますから、夜遅くまでパソコンに向かっていたりします。

 

そういう日々をつづけていれば、当然疲弊しますよね。疲れれば頭の回転も悪くなり、利用者さんやサービス事業者との会話にも影響が出てしまう。つまり、より良いケアにつながらなくなるわけです」

 

良いケアマネは、仕事で神経を注ぐ部分と、それほど注がなくてもいい部分がわかっているといいます。注がなければならないのはケアに直結するコミュニケーションの部分であり、それほど注がなくてもいいのは事務処理。手を抜くわけではなく、合理的にさっさと済ませるのだそうです。利用者にはうかがい知れない部分ですが、ケアマネの事情を知るうえでも、頭に入れておいて良さそうです。

 

フリーライター

1956年、埼玉県生まれ。明治大学法学部中退。スポーツやビジネス分野を中心に取材・執筆活動を展開してきたフリーライター。父親介護の体験を機に、高齢者介護のあらゆる問題を社会と個人の両面から精力的に取材。現場のリアルを『PRESIDENT Online』で発表している。また、『DIAMOND online』ではスポーツのコラムを執筆中。

著者紹介

連載「頼れるケアマネ」と「問題なケアマネ」の見分け方

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

相沢 光一

河出書房新社

有能な人が担当になればラッキー。ところが、そうでない人だと…。介護サービスを受ける際の中心的な存在であるケアマネージャー。その良し悪しはどこで判断できるのか、「もっといい人を」と思ったら、どう対処すべきか。著者…

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