NZ、永住権の取得条件緩和がもたらす不動産投資のチャンス ※画像はイメージです/PIXTA

コロナ禍のニュージーランドでは、永住権の取得条件を大幅に緩和する政策が打ち出され、大きな話題となっています。今後はさらなる住宅需要の高まりで、不動産業界はさらに活況になると予想されます。オークランド在住で不動産会社を経営する筆者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。

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永住権を希望する外国人移民に届いた「朗報」

ニュージーランドでは、永住権を希望する外国人移民にビッグニュースがリリースされました。今回は、その具体的な内容を解説したいと思います。

 

2021年9月29日の時点でNZに住んでいる人のうち、

 

●3年以上、就労ビザで勤務している人

●時給27ドル以上給与を得ていた人

●NZ政府として足りない業種での勤務者

 

これらの条件のいずれか該当する人は、来年3月1日より、永住権の申請が可能となります。申請の締め切りは、来年7月末までとなっています。政府は、1年がかりで認可を出していく意向を示しています。

 

記事掲載時点では未発表の情報もあるため、具体的な手続きについてすべてが明らかにはなっていませんが、10月末までに詳細が発表される予定です。

 

明確なのは、上記の条件に該当する人たちは永住権を取得できるチャンスがあり、候補者は家族を含め、約16万5,000人いるということです。

 

上記は私たち不動産業界にとっても大変な朗報です。NZでマイホームを希望する人々の増加が予想され、住宅販売数の増加が見込まれるからです。

多くの希望者が救われる一方、経営者は厳しい立場に?

今回の発表は、これまで条件に見合わなかった方の多くを救済するものだといえます。従来求められていた条件を満たすために、あらゆる努力を重ねてきた移民希望の外国人の方々にとって、大きく門戸が開かれたといえます。永住権を希望する日本人の若者にとっても、大変なチャンスとなるはずです。

 

筆者はこの発表を受け、数日の間対応に追われました。これまでの政策により永住権をあきらめて日本に戻った方や、日本への帰国を決めていたシニアの方にこのニュースを伝え、激励しました。

 

日本ではビジネスマンとして事務系のキャリアを積んでいた方が、永住権を求めたNZで皿洗いからスタートし、まったく畑違いの飲食店勤務もこなしてきたという例は少なくありません。年齢が若く職種経験が乏しい人々も、歯を食いしばって3年以上技術を学び、現在は立派な技術者となっている方もいます。

 

これまで永住権の獲得には、学歴、職歴、資産等々多くの条件が求められてきました。非常に険しかった道が一転、本当に夢のような政策発表です。規定の資金を用意し、必死で投資家ビザを申請していた資産家の方にとっては皮肉な政策ともいえますが、それはさておき、永住権の取得さえできればニュージーランドでの新生活が送れるわけですから、その点は納得・理解してもらえればと思います。

 

もし読者の方々の知り合いで、過去3年間以上ニュージーランドに居住していたものの、永住権の取得をあきらめて最近帰国した方がいる場合は、新しい条件を満たしていないか、専門家への相談を勧めてください。

 

これまでの永住権申請には「ポイント制」が導入されていました。年齢・学歴・職歴・現時点での給与額・英語力の基準がポイントで評価されるのです。条件を満たせなかったのは、下記のような方が多かったのではないかと思います。

 

●年齢が高いため、思うようにポイントが獲得できない

●ワークビザはあるが、給与額が足りない

●そもそも英語力のポイントが足りず、基準を満たせない

 

しかし今回は、先述した基準のいずれかをクリアしていれば、申請のチャンスがあるのです。

 

一方、経営者側にとっては朗報とばかりはいえません。

 

もちろん、雇用している人材が永住権を取得して定着すれば、事業の安定にもつながりますし、さらなるいい人材の確保も期待できます。しかし、就労者の転職が容易になるほか、能力や資金能力をもつ人が独立してライバル化することも考えられます。

 

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Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長

1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。

1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。

現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表としても活躍中。

著者紹介

連載現地スペシャリストがお届け!「ニュージーランド不動産」最新事情

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