「介護老人保健施設・介護医療院・介護療養型医療施設」への入所要件と受けられる介護の内容

「介護老人保健施設・介護医療院・介護療養型医療施設」への入所要件と受けられる介護の内容
(※画像はイメージです/PIXTA)

高齢者施設には複数の種類があり、入所対象となる介護レベルや提供されるサービスが異なっています。本記事では「介護老人保健施設」「介護医療院」「介護療養型医療施設」についてそれぞれ解説します。※本記事は長年に渡り介護事業の運営・マネジメントに携わってきた福岡浩氏の著書『プロの調査員が教える! 介護事業所・施設の選び方が本当にわかる本』(自由国民社)より一部を抜粋・再編集したものです。

介護老人保健施設:リハビリしながら在宅復帰を目指す

利用者が自立した日常生活を営むことができるよう、日常生活動作のリハビリテーションなどを行いながら在宅復帰をめざす施設です。

 

在宅生活の復帰を目的にしているので、退所して住み慣れた自宅の生活ができるかどうか、専門職の職員などが定期的に検討します。また、病状により入院治療の必要が認められる場合には、適切な医療機関を紹介します。

 

●介護老人保健施設を利用する

 

介護老人保健施設(以下、「老健施設」)は、前述の「短期入所療養介護」(以下、「ショートステイ」)を併設している場合が多いです。そこで、ショートステイに短期入所し、施設に空きが出るのを待つような使い方もされています。ただし、1つの医療法人が病院、老健施設、併設のショートステイと、3つの機能を兼ね備えている場合も少なくありません。

 

そう考えると、突然の病気で入院し、一通りの治療が終わると、病院では療養できませんから、在宅に戻って療養するか、それが困難であれば病院系列の老健施設の入所を勧められます。しかし、空きがなければしばらくはショートステイに入所し、空きを待つことになり、言われるままにたらい回しにされるケースもあります。

 

一時的には在宅復帰できたとしても、最終的に在宅復帰が難しくなると、後述する「介護療養型医療施設」に入所し、最期を迎えることになります。

 

利用者負担は原則1割(所得により2割・3割)で、食費と居住費(部屋代)は自己負担となりますが、低所得者には補足給付があります。

 

出所:平成28年介護サービス施設・事業所調査結果
出所:平成28年介護サービス施設・事業所調査結果

 

 

※1単位=10円の場合。基本単価のほか、各種の加算・減算がある。 ※上記の他にも、療養型老健、特別介護保健施設、ユニット型など様々な施設タイプがある。
※1単位=10円の場合。基本単価のほか、各種の加算・減算がある。
※上記の他にも、療養型老健、特別介護保健施設、ユニット型など様々な施設タイプがある。

 

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