乗馬をたしなむ
乗馬は、他の趣味とは一線を画していますが、それは馬という生きた動物を扱うことによります。あらゆる趣味の中で、馬のような大型の動物を扱う趣味は、乗馬の他にはありません。
また、乗馬服にはヨーロッパの上流階級の雰囲気がありますが、この点でも他の趣味とは大きな違いがあります。また、乗馬は見かけの優雅さとは違って、かなりの運動量があります。そのため、日頃の運動不足解消や、気分転換にも大いに役立つでしょう。
乗馬の魅力
乗馬は数ある趣味の中で、大型の動物を扱う唯一のものです。馬を上手に乗りこなすことができれば、大地を駆け回る爽快さは、他の趣味では味わえない醍醐味です。馬に乗ると、約3メートルの高さから周囲を見渡すことになるので、それだけでも非日常を体感することができるでしょう。
馬を初めて見る人は、その大きさに驚き、迫力に圧倒されるかもしれません。しかし、脅威を感じるほどの動物を自在に操れるようになると、その楽しさにハマってしまう人も多いようです。週末に馬と触れあい、乗馬をすることによって、他のどんな方法でも得られないほどの、リフレッシュ効果があると言われているのはそのためです。日常の喧騒を忘れ、ストレスを発散するためにも、乗馬は打ってつけの趣味と言っていいでしょう。
医師という職業は、患者の診察や手術など、気を抜けない場面が多いので、ストレスが溜まりやすい仕事です。ストレス発散のためには、乗馬のような非日常空間を体感できる、優雅な趣味を持つことも大切です。
初めて馬に乗る人のために
初めて馬に乗るなら、まず馬の体に触れて、慣れることから始めましょう。慣れるのが必要なのは、人間側だけではありません。馬も、初めて見る人は警戒するものです。そのため、人間と馬の双方が、慣れるためにお互いに少しずつ、距離を縮める必要があります。
これは、初対面の人どうしが、慣れていくプロセスに似ています。乗馬は、まず自分の意思を、うまく馬に伝える練習から始めます。自分の意思をうまく伝えられなければ、スムーズにいかないのは、人間の付き合いとも通じるものがあります。
このように考えると、乗馬の醍醐味は、人間意外の生き物と、意思を伝えあうことにあると言ってもいいでしょう。馬にこちらの意思が伝わり、意のままに動かせたときの爽快さは、何物にも代えがたい喜びがあります。これを実感できるようになると、乗馬が面白くて病みつきになることでしょう。
乗馬が上手になるコツ
乗馬が上手になるためには、馬が大切なパートナーであることを、自覚する必要があります。そのためには、自分が乗る馬のことをよく知ることが大切です。馬にも人間と同様に個性があり、性格も馬ごとに違います。人間とのコミュニケーションと同じように、馬と接しながら性格を見極めて付き合うと、自分の意思どおりに動いてくれるようになります。
このように、馬との信頼関係を築くのが乗馬の第一歩であり、乗馬の醍醐味でもあります。人間どうしの信頼関係が重要だということは、誰でもわかりますが、相手が馬であっても同じだと気づいたとき、新たな扉が開くのです。
乗馬で得られるもの
馬は人の心がわかると言われています。人間と人間の触れあいと同様に、人間と馬も心を通わせることができます。週末に乗馬クラブに通っているだけでも、自然と心が通い合うようになり、馬に会いに行くのが楽しみになるものです。
馬は体の大きさに似合わず、温厚で優しく利口な動物です。馬の大きくてつぶらな瞳を間近で見て、体の温もりに触れれば、それだけで癒しを感じるでしょう。また、乗馬は見かけによらず、エネルギーを消費するスポーツですから、体を鍛えることもできるし、ダイエットにも効果があります。さらに、馬の上で揺れに合わせて体を動かすと、自然と体幹が鍛えられ、インナーマッスルを鍛えることができます。このように、乗馬には心身をリラックスさせる効果があり、体を鍛え、健康を維持するのに最適です。
有名人の子息には乗馬ファンが多い
乗馬はもともと、上流階級の趣味なので、有名人の子息にも、乗馬をたしなむ人が多いようです。たとえば、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏の娘、イヴ・ジョブズさんも大の乗馬好きとして有名です。アメリカのスタンフォード大学に在籍している彼女は、馬術の選手としても活躍しています。また、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏の娘である、ジェニファー・ゲイツさんもスタンフォード大学の学生で、しかもイヴ・ジョブズさんと同様に、馬術の選手として練習に明け暮れています。
ビジネスの世界でライバルとされている、スティーブ・ジョブズ氏とビル・ゲイツ氏の娘が、同じ大学に通っていて、しかも同じ乗馬で競い合っているのは興味深い話です。さらに、元サッカー選手のデイビッド・ベッカム氏の娘、ハーパー・ベッカムさん(9歳)も、乗馬のレッスンを受けているということです。このように、乗馬はセレブの趣味として、その子息にまで浸透していることがわかります。ここに挙げた有名人のような、セレブになるのは無理かもしれませんが、馬にまたがり、颯爽と風を切って走れば、セレブ気分を味わえるのは間違いないでしょう。