(※写真はイメージです/PIXTA)

営業はランチのみ、どんなに売れても1日100食限定と、従来の業績至上主義とは真逆のビジネスモデルを実現する京都の国産牛ステーキ丼専門店『佰食屋』。経営計画や個人目標を撤廃した佰食屋で起こった従業員の変化を見ていきます。※本記事は『売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放』(株式会社ライツ社)から一部を抜粋・再編集したものであり、本文中の店舗情報は現在と異なる場合があります。

「売上至上主義からの解放」…経営者の真意は?

佰食屋の経営目標は、「1日100食」のみ。「そんなにうまくいくわけがない?」果たしてそうでしょうか。そもそもいまの時代、中長期経営計画を立てたとして、いったいどれほどの企業がそれを達成できるのでしょうか。

 

少子高齢化で日本の労働力人口は減りつづけ、可処分所得は減り、景気動向が上がろうが下がろうが、庶民の暮らしは苦しいばかり。そんな状況で、「前年対比増」を目指しつづけること自体ナンセンスだと思いませんか?

 

自社努力でシェアを伸ばしつづければ、「不可能」とは言いきれないでしょう。けれどもこの多様性の時代、人によって好みも異なり、その好みすらすぐに変化し、選択肢は増えつづけています。「右肩上がり」のグラフなんて、もはや幻想です。

 

佰食屋は、右肩上がりの成長を求めません。

 

中長期的に、「○年に○店舗を出店し、年商○億円を目指します」といった目標は絶対に掲げません。

 

そして、従業員にも個別の目標はありません。「社員一人ひとりにKPI(重要業績評価指標)を設定する」といったアドバイスも聞きますが、佰食屋にはKPIなんていりません。

 

なぜなら、「お客様からお褒めの声を○件もらう」「1日○枚ビラを撒く」などと数値目標化すると、それを達成することが「会社のため」「経営者(上長)に評価してもらうため」になってしまい、「もっと頑張って、売上を上げなければ」という意識になってしまうからです。

 

わたしは経営者として、従業員みんなに、「もっと売上を上げなければ」というマインドから解放されてほしい、と思っています。

 

会社や経営者のご機嫌とりをするのではなく、もっと楽しく働けるようになるため、お客様に喜んでいただくために、できることに取り組んでもらいたいのです。

 

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