「葬式費用の範囲」…相続財産から控除できるものは?
葬式費用は、本来、遺族が負担すべきものであり、被相続人(亡くなられた方)の債務ではありません。
しかしながら、被相続人の死亡により必然的に生ずる費用であり、社会通念上も、相続財産から支払われるものと考えられることから、相続財産から控除することができます。では、何が葬式費用に該当するのでしょうか。
葬式の形式は、宗教や地域的慣習などによりことなるため、葬式費用の定義については、法律で具体的に定められていません。個々の具体例については社会通念に即して判断することとなりますが、国税庁から一定の範囲が示されていますので、確認していきましょう。
「葬式費用」のうち、相続財産から控除できるもの
●ご遺体の捜索や運搬にかかる費用
遠方で亡くなられた方のご遺体を、葬儀場へ運搬するための飛行機代などは葬式費用に該当します。また、災害等でご遺体が見つからず捜索するための費用も葬式費用に該当します。
●ご遺体の安置費用
ご遺体の安置に必要な、ドライアイスや花、ろうそくなどの費用は葬式費用に該当します。
●通夜・告別式の費用、会館使用料
通夜・告別式に際して、葬儀会社へ支払った費用はすべて葬式費用に該当します。なお、初七日を通夜・告別式と同時に行っており、代金が区別されていない場合には葬式費用に含めることができます。
●通夜・告別式に係る飲食代
通夜振る舞いや精進落としなどの飲食代はすべて葬式費用に該当します。また、会葬者のための茶菓や、通夜や葬儀の際に世話役やお手伝いの方に配る弁当代も葬式費用に含めることができます。
●戒名料やお布施、枕経料、白木位牌
戒名料やお布施については、領収書が貰えませんので支払先や支払金額などをメモしておきましょう。葬儀の際に使用する白木位牌は葬式費用に含めることができますが、葬儀後に仏壇に祀る本位牌については、葬式費用の対象外となります。
●お手伝い頂いた方への心付け
正式に葬儀会社に支払ったものでなくても、実際に支払ったものであれば葬式費用に含めることができます。ただし、金額については、社会通念上相当と認められる範囲内となります。
一般的には、世話役の方で5,000円~1万円程度、お手伝いの方で2,000円~3,000円程度が相場とされています。花輪・生花代喪主が負担した金額については、葬式費用に該当します。
●会葬御礼費用
会葬御礼とは別に香典返しを行っている場合には、会葬御礼費用は葬式費用に該当します。香典返しを行っていない場合には、葬式費用に含めないこととされていますので注意が必要です。
●火葬・埋葬・納骨にかかる費用
火葬にかかる費用や埋葬許可証の発行にかかる費用は、すべて葬式費用に該当します。四十九日等で納骨する際に、石屋に支払う納骨手数料についても、葬式費用に該当します。
ただし、納骨手数料と共に請求されることも多い「墓石の彫刻料」については葬式費用には含めることができませんので注意が必要です。また、四十九日の際に、お寺に支払う法要等の費用も葬式費用には含まれません。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
注目のセミナー情報
【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』
【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!